第180回 POWER OCEAN CUP 2022 TOURNAMENT TOUR 北海道 第2戦 室蘭 リザルト

開催日 タイトル 場所 対象魚
6月26日(日) 第180回 パワーオーシャンカップ2022 トーナメントツアー 北海道 第2戦 室蘭 室蘭 ロックフィッシュ

 

 日本各地で観測史上最速での梅雨明けとなるなか、パワーオーシャンカップ2022トーナメントツアー北海道も気がつけば早くも第2戦。春に開催した初戦の函館とは打って変わり、第2戦は初夏の室蘭が舞台となります。
 今大会に参戦いただきました選手は総勢166名と、こちらも記録をたどる限りパワーオーシャンカップ史上最多のエントリーとなりました。この度も大変多くのエントリーをいただきまして心より感謝申し上げます。
 競技エリアが諸事情により当初予定から一部減る形となったため、室蘭港内のみが今回の競技エリアとなります。室蘭港は、北西の端となる「崎守エリア」、フェリー埠頭・中央埠頭・西埠頭などの「港奥エリア」、港内で南側に位置する「祝津エリア」、南西の端になる「絵鞆エリア」に大きく分かれます。競技エリアが縮小したとはいえ、広大な室蘭港。有望なエリアがそれぞれに点在しています。また、166名の参加ということでポイントのバッティングが起こることも予想されます。ラン&ガンすべきか、一ヶ所で粘るべきか、様々な状況を想定してプランを組み立てなくてはならないのもトーナメントの醍醐味です。
 大会前日、いつものように競技エリアを巡回して状況を確認します。プラクティスを行っている選手の姿もちらほら見かけますが、思いのほか少ない印象。事前の釣況をヒアリングしてみると、二週間ほど前は足元の岸壁際から沖の遠投まで全体的に釣れていたものの、ここ一週間は一転してかなりタフな状態とのこと。例年であれば6月下旬の室蘭といえばロックフィッシュハイシーズン真っ只中。多くの選手がハイウエイト戦を期待していたはずです。それが想定外の激タフな状況。さらに、金曜日にまとまった雨が降ったこともタフさに拍車をかけかねない懸念も。魚はいるのに口を使わないだけなのか?それとも抜けてしまったのか?波乱の聖地・室蘭戦になりそうな予感がします。
 6/26、4:10。室蘭市立室蘭水族館駐車場に到着すると、既に選手が集結しています。思いのほか湿度が高く、蒸し暑さを感じます。天候は晴れ予報。潮回りは大潮直前の中潮。干潮7:31、満潮15:29(室蘭)というタイドスケジュール。フライト時は低潮位となります。4:30より受付を開始し、おおよそ予定時刻通りにミーティング、フライトへと移ります。5:30頃、待望の第二戦フライトコール。抽選したフライトナンバーをもとに、20台ずつフライトしていきます。

 しばらくして各エリアの巡回を開始します。まず始めに、本部に程近い絵鞆エリアへ向かいます。夏を想定したゲームであれば湾口に近い絵鞆エリアは人気になるだろうという読みです。到着すると、やはり多くの選手がエントリーしています。各選手の状況をヒアリングして回ります。朝の時点では、遠投スタイルの選手よりも、比較的近距離戦の選手の方が早い段階で魚を手にしていました。この展開をみる限りでは「魚は既に抜けてしまった」という仮説ではなく、「魚はいるけど口をなかなか使ってくれない」が有力なのではと思い始めます。そこから移動して、祝津エリアへ。南防波堤にも多くの選手の姿があります。ボディウォーターが近いこのエリアは夏の実績ポイントでもあり、早い段階で1kg前後のアイナメの釣果がポツポツと聞こえてきます。また、最近増えてきているシマゾイが複数釣れている点も特筆すべきこと。シマゾイでリミットメイクという戦略も、今後の室蘭戦では一つの選択肢となりそうです。祝津から移動して、湾奥方面へと車を走らせます。西1号埠頭、西2号埠頭では、ボディウォーターに近い北面で複数の選手がキャストを続けています。数名が魚をキャッチしているものの、バイトが続かず苦戦気味の様子。とはいえ、時合いでラッシュする可能性が高いポイントだけに常に気が抜けません。西2-西3号間のストレッチでも数名の選手がロッドを振っています。うち1名の選手が朝早い段階でリミットメイクに成功しており、優位に試合を運んでいます。また、今回初参戦のジュニアアングラー石川永遠選手もここでアイナメ1尾をキャッチしているとのこと。そこからL字埠頭、中央埠頭、フェリー埠頭に向かうも、湾奥に行くにつれ選手の姿はまばらになっていきます。多くの選手が夏想定のゲーム展開を行っている模様。大きく移動して崎守エリアへ向かいます。夏の鉄板ポイントを有する崎守。到着するとやはり多くの選手がエントリーしています。リミットメイクしている選手も数名。試合後半は潮が満ちて潮位が高くなってくるタイミング。満ち潮に乗って魚が接岸してくる可能性があるだけに、最後まで気が抜けないゲーム展開です。

 

 12:00より検量を開始。数名の選手がウエイインするも、いつも通りしばらく間が空きます。巡回したタイミングでリミットメイクしている選手があまり多くないことが気になっていたため、おそらく競技時間ギリギリまでロッドを振っていることが予想されます。帰着締め切り13:00が近づくにつれ徐々に検量する選手が増え始めます。室蘭らしいコンディションの良い1kg前後のアイナメが次々と持ち込まれますが、リミットメイクに届いていない選手が目立ち、キーパー3尾を揃えるのが至難の業だったことがうかがえます。結果、参加選手166名中、ウエイインした選手は64名。ウエイイン率は38.6%でした。聖地と言えど時折牙をむく室蘭のロックフィッシュ達。この日は、難易度MAX級の室蘭の海に翻弄されてしまった形となりました。

TOP3

順位 氏名 重量(g) 獲得ポイント
1 柿本 博喜 4210 100
2 中野 貴行 3900 98
3 小野 修治 3730 96

優勝 柿本 博喜

アイナメ×3尾 トータルウエイト4,210g

コメント:プラクティスというか室蘭での日々の釣行がライフワーク。いくつかのパターンを練って大会に臨んだが、フライトがほぼほぼ最終だったので、朝一は勝手知ったる湾奥エリアへと向かった。海岸町にエントリー。ここでは10日前の釣行時に50cmクラスを釣っており、あえて大会当日までは触らないようにしていた。船周辺を探るようにキャスト。2~3投目にバイトがあり、1kgクラスのアイナメをキャッチ。その後、6:30頃に1kgクラスをもう一尾キャッチすることができた。ルアーは、どちらもエコギア熟成アクア リングマックス3”(まずめチャート)+14gTGビフテキ。ボトムに当てながらのリーリングでバイトを引き出した。干潮まで粘るも反応が無いため移動。西埠頭エリア、南防波堤の状況を見に行くも雰囲気が感じられなかったので、崎守エリアへ向かった。崎守エリアにエントリーして1投目にキーパー1尾キャッチしてリミットメイク。しばらく岸壁に平行してキャストし、岸壁際を狙っていたがサイズアップせず。狙いどころを変えて、岸壁から少し離したゾーンを探ってみると待望のバイト。50cmクラスのキッカーフィッシュをキャッチし、入れ替えに成功した。それが12時過ぎ。ルアーはエコギア熟成アクア リングマックス3”(まずめチャート)+35gフリーリグ。先の2尾と同じようにボトムに当てながらのリーリング。色々なルアーをローテーションしたが、今日はエコギア熟成アクアしかバイトが得られなかった。6年目で念願の表彰台に上ることができた。

タックル

ロッド: ロックフィッシュボトム パワーオーシャンRPO86XHS2(ノリーズオーシャン)
ルアー&リグ: エコギア熟成アクア リングマックス3”(エコギア) + 14gビフテキリグ

タックル

ロッド: ロックフィッシュボトム パワーオーシャンRPO94XXHS2(ノリーズオーシャン)
ルアー&リグ: エコギア熟成アクア リングマックス3”(エコギア) + 35gフリーリグ

2位 中野 貴行

 

アイナメ×3尾 トータルウエイト3,900g

コメント:プラクティスは行っておらず、室蘭港内でのおかっぱりの経験も無かったため、事前に知人からエリア内の有望ポイントを聞いていた。フライトが最終フライトだったため、向かった先は西2-西3号間のストレッチ。はじめは21gのヘビーキャロライナリグでボトムを確認。手前の基礎がゴツゴツと露出していることを把握できた。足元から5~6m先へ斜めにキャストし、基礎のまわりを重点的に探った。ルアーはロッククロー2”(435 ボトムクローラー)+7gビフテキリグ。6:10頃に1尾目をキャッチ。6:30頃に2尾目を追加。6:50頃に3尾目をキャッチしてリミットメイクに成功と、7時前の朝早い段階で揃えられた。その後、もう1尾キャッチするも入れ替えできるサイズではなかった。結果的に朝の3尾でウエイインとなった。ラインはフロロカーボン5lb.を使用。ボトムを取ってから、リーリングやロッドワークで出来る限りボトムから離さないように誘った。まだまだ経験が少ないので今後もちょくちょく来たいと思った。大会も楽しめた。

タックル

ロッド: 6’10”スピニングロッド
ルアー&リグ: ロッククロー2”(エコギア) + 7gビフテキリグ

3位 小野 修治

アイナメ×3尾 トータルウエイト3,730g

コメント:プラクティスは仕事などで全く入れずにいた。事前の情報でマイワシなどのベイトフィッシュが室蘭港内に入っていることを聞いていたので、ボトムを巻いて探るか、岸壁際を巻いて探るかに絞っていた。朝から崎守エリアにエントリー。6:30頃、1尾目をキャッチ。45cmクラスのアイナメだった。ルアーはエスケープチビツイン(512 リザーバーシュリンプ)+14gビフテキリグ。岸壁際のボトムをスローなストップ&ゴーで探った。7:00頃、2尾目となる50cmクラスのアイナメをキャッチ。ルアーはグラスミノーL(159 カタクチ)+35gビフテキリグ。岸壁と平行に遠投して、岸壁際のボトム付近をスローリトリーブで探った。エスケープチビツインのタックルに持ち替えて3尾目となる35cmクラスをキャッチし、リミットメイク。その後、数尾釣るも入れ替えできず。12:50頃、ようやく50cmクラスをキャッチして入れ替えに成功した。2尾目と同じグラスミノーLのボトムスローリトリーブ。どの魚も岸壁際ギリギリを攻めるなかでの魚だったため、風が吹くなかキツイ展開だった。参戦し始めてから4年。ようやく表彰台に上ることができた。マスターズクラシックでは3位以内に入ってスーパーロックフィッシュに出たい!

タックル

ロッド: 7’02”スピニングロッド
ルアー&リグ: エスケープチビツイン(ノリーズ) + 14gビフテキリグ

タックル

ロッド: 10’00”スピニングロッド
ルアー&リグ: グラスミノーL(エコギア) + 35gビフテキリグ

総評

 

 激タフな一面を見せた今大会での室蘭の海。初夏のハイシーズンを期待したものの、水温は意外にもまだ上がり切っておらず、その割に大型のマイワシが多く接岸していたり、フグが既に活発になっていたりと、季節の境目で不安定な印象がぬぐえませんでした。釣果から紐解くと、海の中は着実に夏に移行している様子。湾口やボディウォーターに絡むエリアで釣果が複数出たかたちとなりました。一方で、優勝した柿本博喜選手は湾奥のシャローエリアで2尾の良型アイナメをキャッチしており、タイミング次第ではフィーディングの魚も十分狙える状況だったことも事実です。一日を通してタフさが際立った印象ではありますが、総ウエイト3,500gを超えた選手が5名、優勝ウエイトは4,000g超ということで、そこはやはりロックフィッシュの聖地・室蘭の底力を感じさせられた大会でもありました。
 最後に、今大会に参戦いただきました選手の皆様、暑いなか大変お疲れ様でした。また、会場をお貸しいただきました室蘭市立室蘭水族館様、ご協力いただきました室蘭市港湾部港湾管理課様、そして大会を受け入れていただきました室蘭の皆様に心より感謝申し上げます。
 来る第3戦の舞台も、今回と同じ室蘭です。開催日は、夏真っ只中の7月24日(日)。夏枯れに差し掛かり、おそらく今回よりもさらにシビアな展開が予想されますが、その局面をはたして誰が、どうやって打破するのか?楽しみな一戦となります。そして、泣いても笑ってもアングラーオブザイヤー、マスターズクラシッククオリファイが決まる戦いでもあります。パワーオーシャンカップ2022トーナメントツアー北海道からますます目が離せません。

結果

順位氏名重量(g)獲得ポイント
1柿本 博喜4210 100
2中野 貴行3900 98
3小野 修治3730 96
4寳福 一也3680 94
5村中 大騎3670 92
6加我 強至3020 90
7石本 眞那斗2940 88
8三上 顕太2580 86
9久保 修一2440 84
10三浦 友太2390 82
11井戸川 真吾2180 80
12大下 和宏1990 78
13大塚 将光1820 76
14久保田 満也1740 74
15柏木 雅一1690 72
15川添 誠次1690 72
17高橋 陽祐1650 68
18対馬 大湧1560 66
19谷藤 圭太1520 64
20甲森 憲太1480 62
21原田 委里治1460 60
22伊藤 清剛1450 58
23大杉 和洋1380 56
24河野 辰也1370 54
24玉川 正人1370 54
26川村 啓貴1350 50
26佐藤 伸1350 50
26宮崎 将輝1350 50
29小坂 保1340 44
30大導寺 祐輔1290 42
31本間 聡一1270 40
32能登 勇太1220 38
33大谷 重晴1200 36
34今本 則子1160 34
35小林 章1140 32
36藤原 將員1050 30
37工藤 大尊1030 30
38口岩 毅人970 30
38村田 翔太970 30
40小松倉 学890 30
41大平 圭介840 30
42大森 秀樹830 30
43先崎 大介820 30
43松岡 諭820 30
45上田 仁之750 30
46上森 悠平740 30
47木下 喜智710 30
48吉野 崇憲700 30
49吉田 宣宏650 30
50石川 永遠510 30
51田辺 陵真450 30
52木村 太星410 30
53斉藤 一真390 30
54矢木田 光希380 30
55笠山 祐樹360 30
56及川 大輔330 30
56栗原 心吾330 30
56小松倉 由美330 30
56三上 裕一330 30
60鈴木 侃280 30
61下山 誠270 30
62田澤 裕介220 30
62松居 大輝220 30
64赤松 拓0 30
64浅井 聡之0 30
64油川 正道0 30
64生田 一歩0 30
64池永 拓樹0 30
64石岡 翔一0 30
64石川 陽太郎0 30
64和泉 祐汰0 30
64伊勢 友亮0 30
64今井 佑太0 30
64岩崎 克志0 30
64岩田 淳希0 30
64瓜田 佳也0 30
64大島 秀太0 30
64大平 蓮0 30
64大滝 慶久0 30
64大津 新人0 30
64大津 駿介0 30
64岡田 研吾0 30
64岡田 広美0 30
64岡元 波琉斗0 30
64小山内 薫0 30
64小田 悠介0 30
64小田島 辰也0 30
64小原 大地0 30
64賀川 幸介0 30
64加藤 純平0 30
64金井 俊明0 30
64甲森 孝太0 30
64川道 大輔0 30
64川村 悠貴0 30
64川本 純也0 30
64木村 和也0 30
64口岩 美夏0 30
64朽木 健太0 30
64工藤 真一0 30
64久保田 守0 30
64熊谷 一寛0 30
64後藤 良介0 30
64今 翔吾0 30
64今野 哲0 30
64今野 収市0 30
64斉藤 優駿0 30
64佐久間 渉0 30
64佐藤 大輔0 30
64澤井 悠史0 30
64柴田 隆一0 30
64柴森 浩一0 30
64澁谷 弘樹0 30
64嶋田 圭太0 30
64島部 佑平0 30
64杉浦 大世0 30
64杉浦 結子0 30
64鈴木 輝一0 30
64高橋 和宏0 30
64高橋 真那斗0 30
64竹内 克樹0 30
64田中 絵梨花0 30
64田中 翔平0 30
64近間 康平0 30
64近間 真亜子0 30
64千葉 葵一郎0 30
64塚本 浩0 30
64戸ノ崎 宏樹0 30
64中瀬 哲也0 30
64中原 浩二0 30
64中村 賢悟0 30
64中村 翔馬0 30
64西川 貴法0 30
64西川 雄哉0 30
64西澤 大0 30
64二本柳 舜0 30
64萩原 智0 30
64橋本 憲之0 30
64半田 義博0 30
64藤城 威志0 30
64藤田 一樹0 30
64藤田 真司0 30
64古屋 智博0 30
64細井 雄一0 30
64細川 大輝0 30
64松井 健0 30
64丸山 大一0 30
64三浦 和典0 30
64三浦 恭輔0 30
64美馬 明弥0 30
64村上 守0 30
64村本 翔磨0 30
64薬師堂 雄大0 30
64安井 拓巨0 30
64安田 将耶0 30
64山崎 昭典0 30
64山崎 睦仁0 30
64山崎 航0 30
64山瀬 睦0 30
64吉岡 聡0 30
64吉田 拓磨0 30
64吉田 悠介0 30
64若井 章弘0 30
64和田 大地0 30
64和田 洋平0 30
64渡辺 正悟0 30
166伊藤 徹郎-100 30
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