第142回 POWER OCEAN CUP 2018北海道ツアー第3戦 函館 リザルト
開催日 | タイトル | 場所 | 対象魚 |
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10月21日(日) | 第142回パワーオーシャンカップ北海道ツアー第3戦 | 函館 | ロックフィッシュ |
前週の東北ツアーに続き、北海道ツアーもいよいよ大詰め。ツアー第3戦を10月21日(日)に開催しました。今シーズンは6月17日第1戦噴火湾、7月22日第2戦室蘭沖堤防と、両戦ともに初夏の開催。この第3戦は、待ちに待った秋シーズンのツアー戦となります。戦いの舞台は、パワーオーシャンカップ始まりの地「函館」。競技エリアを指定したラン&ガン戦です。エントリー選手は総勢103名。はたして北海道ツアーの頂点・アングラーオブザイヤーは誰の手に・・・そして、マスターズクラシック出場選手の顔ぶれはいかに・・・注目のツアー最終戦です。 |
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道南エリア最大のロックフィッシュフィールドといえる「函館」。函館港内は、北から七重浜防波堤、港町埠頭、北埠頭、万代埠頭、中央埠頭、海岸町船だまり、緑の島、西埠頭、函館どつく北、入船漁港という布陣。そして、函館山を隔て南側にある住吉漁港を加えたエリアが今回の全競技エリアとなります。メインとなる対象魚は、アイナメとソイ類。なかでもスコアメイクに欠かせないのがやはりアイナメです。これから水温が低下するなかで、アイナメはスポーニングシーズンをむかえます。比較的季節進行が遅い傾向の道南・函館において、いち早くプリスポーンの大型アイナメを探しだせるのか?それとも港内に居着くタイプのアイナメに狙いを絞るべきなのか?はたまたソイとのミックスバッグを計算して試合展開すべきなのか?非常に判断が難しい季節です。さらには、マスターズクラシック出場権を懸けて、年間ポイントを堅実に積み上げるべきなのか?一発抜けを狙って上位3名を目指すのか?と、ツアー最終戦ならではの悩みが選手達にのしかかります。 |
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5:00、大会本部となる緑の島特設会場で受付を開始。天気は快晴。秋の早朝らしい肌寒さのなか、続々と選手が集まります。受付を済ませた選手からフライト順の抽選を行います。引き当てたフライト順に一喜一憂する選手達。早いフライトを引いた選手は喜び、遅いフライトを引いた選手は意気消沈。ただ、早いフライトの選手が上位を独占するわけではないことは過去の実績が物語っています。遅いフライトの選手もくじけることなく巻き返して欲しいと思う光景でした。レギュレーションミーティングを実施し、そして運命のフライトが始まります。10名ごとにフライト。早めのフライトとなる選手はほぼ車での移動を選択。それぞれのポイントへと散っていきます。一方、遅めのフライトとなった選手は意外にも本部を置いた緑の島に残っています。この選択がはたしてどう転ぶのか?興味津々です。 | |
フライト後しばらくしてから各エリアをチェック。一箇所に集中しているというわけではなく、全体的に散っている様子。しいて挙げるとすれば海岸町船だまり、緑の島、西埠頭、入船漁港にエントリーしている選手が多い印象。例年であれば上位の選手を輩出する港町埠頭や北埠頭、万代埠頭、中央埠頭あたりは、今回なぜか手薄。そして、意外と言っては失礼かもしれませんが今回一番人気のエリアが「緑の島」。過去大会において上位に食い込むことはあれど、ビッグフィッシュがコンスタントに出るポイントかと問われれば・・・どちらかといえば“No”。一方、リミットメイクするためのキーパー場としても、決してコンスタントな印象が無く、選択するには勇気のいるポイントです。今回多くの選手が入っているのが、緑の島のなかでも西埠頭向き。ずらりと選手が並んでいます。そしてそのなかで一人、朝から火を噴いている選手の姿が。過去函館戦で幾度となく表彰台に上がるベテラン・若井章弘選手です。今年力を入れている遠投ゲームでコンスタントに釣果を積み上げていきます。まわりの選手達も遠投ゲームで後を追います。対岸に目を向けてみると、西埠頭側でも良い魚をキャッチしている選手がちらほら。どうもこのエリアが最も熱い様子です。時間が経過していくなかで、他のエリアを回っていた選手達も徐々に緑の島周辺へと集まってきます。そのなかスパートをかける選手が1名。北端の角にエントリーした井戸川真吾選手です。第2戦を終えた時点で年間ポイントランキング首位の井戸川選手。悲願のアングラーオブザイヤーに向けて驚異のスパートをかけます。 |
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12:00より検量を開始するもウエイインする選手はしばらく無し。それもそのはず。ウエイイン会場近辺で魚が釣れているため、そこで何とかスコアアップできればと諦めずにロッドを振ります。一尾にかける思い・・・これぞトーナメントの醍醐味といえます。12:40を過ぎるあたりからウエイインに選手が並びます。今までの函館戦ではあまり見たことが無い長蛇の列。我々の想定を超える釣果が出ていることを実感する光景でした。そして遂に帰着最終時刻13:00。北海道ツアー第3戦終了の時を迎えます。 ウエイインした選手は103名中69名。ウエイイン率67.0%と素晴らしい結果となりました。そして、優勝ウエイトは3,220gと文句抜きのビッグスコア。さらに、2kg超の選手が10名というハイレベルな戦いとなりました。1kg強を持ち込んでも参加ポイント30pt.のみという選手が続出した、過去の函館戦においても稀に見る好釣果の大会となりました。 |
【TOP3】
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優勝 井戸川 真吾
2018北海道ツアー第3戦を制したのは、札幌市からエントリーの井戸川真吾選手。今シーズン、破竹の勢いでツアーシーンを牽引してきた若手トーナメンターがぶっちぎりのウエイトを持ち込んで完全勝利。アイナメ3尾、トータルウエイト3,220gでフィニッシュ。遠投スタイルを武器に、ストイックにロックフィッシュと向き合う井戸川選手。試合中に「優勝してA.O.Y.を決めたい!」と言っていた若武者が見事有言実行しました。おめでとうございます。 コメント:今大会に向けたプラクティスは台風のため行うことができずにいた。函館には二年前に一時通っていたが、正直今回の大会に向けたプランが無いままで当日を迎えた。函館どつくと西埠頭に船が係留されているかを朝一にチェックしてから受付を済ませた。どちらも係留船があり、得意の遠投ゲームをしにくい環境にあったが、実績を考慮して西埠頭にエントリー。キャストできる場所を遠投で探り、地形をチェック。25cm強のキーパーを1尾キャッチした。ただ、フグが多かったため移動を決行。船だまりに入るも先行者が多く、あまり前向きな印象を受けず。ただ、ここで幸運にも40cmクラスを1尾キャッチすることができ、リミットメイクにむけて気が楽になった。そこで緑の島に移動。北端の角にエントリーすると、他の選手が1,800g強のランカーフィッシュをキャッチしているのを見て、周囲も含めて俄然やる気に。西埠頭に向ってロングキャストし、船道や沖根をタイトに探っていった。移動後、良型を連続してキャッチし、リミットメイク、そして入れ替えを行っていった。ルアーは、3"リングマックスバス(382 ブルーキャスティーク)を軸に、エコギア熟成アクア ミルフル3.3”とのローテーション。リグは28~35gビフテキリグ。なるべくズル引きせず、それでいて派手に動かさず、ショートピッチのジャーク&ステイが効果的だった。 タックル:
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2位 若井 章弘
準優勝は札幌市からエントリーの若井章弘選手。アイナメ3尾、トータルウエイト2,920gでフィニッシュ。函館戦を得意とする大ベテラン。今年は遠投ゲームという新たな武器を手にし、バージョンアップしたスタイルで井戸川選手とともにツアーを牽引してきました。周囲に多くの選手が集まるなかでも、一歩抜きに出る展開で終始リード。ベテランらしい試合運びで今季二度目の表彰台獲得です。 コメント:ノープラクティスで臨んだ今大会。さらに最終フライトで釣り場に立った。向った先は本部の真裏、緑の島の西埠頭向き。遠投ゲームで広範囲を探っていく。朝の早い段階で25~30cmクラスのキーパーがラッシュ。早々にリミットメイクすることができた。その後、沖のフラットエリアでビッグバイト!しかし痛恨のラインブレイク。そこから気持ちを立て直し、コツコツと入れ替えを行っていき、最終的には40cmクラス3尾でまとめることができた。緑の島では過去何度も釣りをしてきたが、実は今までロングロッドを持ち込んで沖を探ったことはなかった。今回はじめて探ってみた結果、良い方向に。市場向きではなく西埠頭向きに入ったのは過去の大会の実績から判断して。今回はブレイクではなく、沖のフラットエリアでバイトが集中した。ルアーはリングマックス パワーオーシャン3”(435 ボトムクローラー、462 タフタイムカモ)、ロックマックス3”(468 スパークルチェリーブランデー)のローテーション。リグは28gフリリグ。ストップ&ゴーやリフト&フォールで探っていった。良型がバイトしたのはリフト&フォールだった。今回はエリアの選択がうまくはまった。ただ、年間ポイントランキングで首位を走る井戸川選手に一矢報いたかったが届かず。マスターズクラシックで勝ちたい! タックル:
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3位 村中 大騎
3位に入賞したのは、地元函館市からエントリーの村中大騎選手。アイナメ3尾、トータルウエイト2,800gをメイク。しっかりとプラクティスを行い、綿密なゲームプランを練った上で迎えた今大会。強豪ベテラン勢のなかで臆することなく挑み、見事マスターズクラシック出場権を掴み取りました。 コメント:朝一まず向かったのは船だまり。目星をつけていたポイントを打つも不発。一時間ほど探ったが魚をキャッチできなかったので、プラクティスで良かった西埠頭に移動。ショートキャストで探り、キーパーを1尾キャッチ。リングマックス パワーオーシャン3”の14gビフテキリグ。9:00過ぎ、緑の島へ移動。角に入り、手前の根を探る。ルアーはバグアンツ2”(451 チラチラ挑発クロー)の14gビフテキリグ。これで1尾追加。さらに、4位に入賞した松田美臣選手から譲ってもらった3-1/2”レディーフィッシュを使い、1kgアップのキッカーフィッシュをキャッチ。リミットメイクに成功した。潮が動き出したタイミングで、根にスタックした後、シェイク。長めのステイでバイトに持ち込んだ。残り一時間、西埠頭先端に移動。探り歩くもショートバイトばかりでキャッチに至らなかった。しっかりと作戦を練ってマスターズクラシックに向いたい。 タックル:
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【2018 Angler of the Year】 井戸川 真吾
第1戦3位、第2戦6位、第3戦1位と、他を寄せつけない圧倒的な強さで2018シーズンを駆け抜けた井戸川真吾選手が、年間累計ポイント286pt.で見事、2018北海道ツアー・アングラーオブザイヤーに輝きました。日頃からライバル達と釣行を重ね、理想とする遠投スタイルを徹底的に研究し、自身の武器として磨き上げてむかえた今シーズン。フィールドは変われど、そのスタイルを終始貫き通して掴み取った北海道ツアー頂点の称号。2位の若井章弘選手とは28pt.の差をつけての完全勝利です。おめでとうございます。 北海道ツアー選手のなかで最初のP.O.C. SUPER ROCK FISH 2018クオリファイ選手となった井戸川選手。スーパーロックフィッシュの舞台でも遠投ゲームを貫いてくれるでしょう。そして、北海道ツアーからの出場枠はマスターズクラシック上位3名。誰が残り3枚の切符を掴み取るのか? |
【総評】
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アイナメのスポーニング進行具合が試合の鍵を握る展開となりました今大会。おそらく沖から供給されるプリスポーン第一陣的なタイミングが上手く重なり、函館戦としては過去にないほどの好釣果となりました。しかし、エリアごとの魚のストック量にはムラがあり、それを的確にとらえることが最初の関門だったと考えます。そして、さらにそのなかで、気難しいプリスポーンの良型アイナメを釣っていく高い次元の技術、それが求められる試合だったといえるでしょう。良型を釣ってきた選手の共通点として聞かれたのは「ステイ」というワード。リフト&フォールやショートピッチジャーク、シェイキング、さらにはズル引きと、選手によってリグの操作方法はバラバラ。ただ、共通しているのが“長めのステイ”。気難しいプリスポーンのアイナメにとって、少しでも自然にルアーを見せる時間、バイトをさせる時間が必要だったのかもしれません。 |
結果
順位 | 氏名 | 重量(g) | 獲得ポイント |
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1 | 井戸川 真吾 | 3220 | 100 |
2 | 若井 章弘 | 2920 | 98 |
3 | 村中 大騎 | 2800 | 96 |
4 | 松田 美臣 | 2710 | 94 |
5 | 小山内 薫 | 2630 | 92 |
6 | 蛯子 木世寿 | 2350 | 90 |
7 | 柏木 雅一 | 2290 | 88 |
8 | 木下 喜智 | 2270 | 86 |
9 | 石澤 卓 | 2210 | 84 |
10 | 田嶋 勇 | 2190 | 82 |
11 | 菊地 夢叶 | 2070 | 80 |
12 | 渡邉 誠人 | 1950 | 78 |
13 | 加我 強至 | 1850 | 76 |
13 | 木村 康雄 | 1850 | 76 |
15 | 丸山 大一 | 1720 | 72 |
16 | 小野 修治 | 1700 | 70 |
17 | 工藤 真一 | 1680 | 68 |
18 | 橋本 憲之 | 1660 | 66 |
18 | 渡辺 正悟 | 1660 | 66 |
20 | 甲斐 隆之介 | 1610 | 62 |
21 | 上森 悠平 | 1580 | 60 |
21 | 玉川 正人 | 1580 | 60 |
23 | 長橋 亮太 | 1530 | 56 |
24 | 谷藤 圭太 | 1500 | 54 |
24 | 山本 重明 | 1500 | 54 |
26 | 高 和矢 | 1480 | 50 |
27 | 佐藤 伸 | 1470 | 48 |
28 | 中野 貴行 | 1430 | 46 |
29 | 吉野 崇憲 | 1410 | 44 |
30 | 三上 裕一 | 1330 | 42 |
31 | 小田島 辰也 | 1300 | 40 |
32 | 今本 則子 | 1270 | 38 |
32 | 三上 顕太 | 1270 | 38 |
34 | 中島 宏之 | 1260 | 34 |
35 | 伊藤 大海 | 1230 | 32 |
36 | 山本 英仁 | 1160 | 30 |
37 | 西川 雄哉 | 1130 | 30 |
38 | 仙葉 誠 | 1120 | 30 |
39 | 成田 隆弘 | 980 | 30 |
40 | 藤田 真司 | 940 | 30 |
41 | 高橋 晃 | 850 | 30 |
42 | 寺沢 勇輝 | 820 | 30 |
43 | 三宮 順一 | 810 | 30 |
44 | 笹田 桂一 | 790 | 30 |
45 | 甲森 孝太 | 730 | 30 |
46 | 甲森 憲太 | 720 | 30 |
46 | 大導寺 祐輔 | 720 | 30 |
46 | 寳福 一也 | 720 | 30 |
49 | 小林 幸生 | 650 | 30 |
50 | 小原 大地 | 640 | 30 |
51 | 近間 康平 | 570 | 30 |
52 | 阿部 書和 | 530 | 30 |
53 | 内田 千晴 | 480 | 30 |
53 | 能登 勇太 | 480 | 30 |
55 | 板橋 信明 | 420 | 30 |
56 | 山田 智則 | 400 | 30 |
57 | 熊谷 一寛 | 350 | 30 |
58 | 上田 仁之 | 340 | 30 |
58 | 高橋 良彰 | 340 | 30 |
60 | 佐藤 太一 | 300 | 30 |
61 | 口岩 毅人 | 260 | 30 |
62 | 村上 守 | 240 | 30 |
63 | 工藤 大尊 | 210 | 30 |
63 | 柳川 美穂 | 210 | 30 |
65 | 小島 希望 | 200 | 30 |
66 | 柿島 心平 | 180 | 30 |
66 | 三浦 和典 | 180 | 30 |
68 | 渡辺 航成 | 120 | 30 |
69 | 赤松 拓 | 0 | 30 |
69 | 石川 陽太郎 | 0 | 30 |
69 | 伊端 哲朗 | 0 | 30 |
69 | 岩見 友弘 | 0 | 30 |
69 | 上野 孝勇貴 | 0 | 30 |
69 | 大森 秀樹 | 0 | 30 |
69 | 柿本 博喜 | 0 | 30 |
69 | 川添 誠次 | 0 | 30 |
69 | 神田 洋樹 | 0 | 30 |
69 | 口岩 美夏 | 0 | 30 |
69 | 小林 章 | 0 | 30 |
69 | 小林 賢一 | 0 | 30 |
69 | 小林 強志 | 0 | 30 |
69 | 小林 良稚 | 0 | 30 |
69 | 佐々木 和也 | 0 | 30 |
69 | 柴森 浩一 | 0 | 30 |
69 | 下山 誠 | 0 | 30 |
69 | 瀬村 浩一 | 0 | 30 |
69 | 高橋 和宏 | 0 | 30 |
69 | 武田 昌剛 | 0 | 30 |
69 | 対馬 勝也 | 0 | 30 |
69 | 寺岡 龍生 | 0 | 30 |
69 | 中川 正光 | 0 | 30 |
69 | 中西 朋也 | 0 | 30 |
69 | 成田 広之 | 0 | 30 |
69 | 西村 尚浩 | 0 | 30 |
69 | 萩原 智 | 0 | 30 |
69 | 半田 義博 | 0 | 30 |
69 | 平野 良樹 | 0 | 30 |
69 | 深瀬 暁史 | 0 | 30 |
69 | 古屋 智博 | 0 | 30 |
69 | 松田 潤平 | 0 | 30 |
69 | 門別 芳太朗 | 0 | 30 |
69 | 吉田 洋介 | 0 | 30 |
103 | 遠藤 辰也 | -70 | 30 |
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