第132回 POWER OCEAN CUP MASTERS CLASSIC 2017東北 リザルト
開催日 | タイトル | 場所 | 対象魚 |
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11月12日(日) | POWER OCEAN CUP MASTERS CLASSIC 2017東北 | 宮城県・志津川 | アイナメ・ソイ |
パワーオーシャンカップ2017東北ツアーの決勝となる「POWER OCEAN CUP MASTERS CLASSIC 2017 東北」を、11月12日(日)に開催しました。今回、マスターズクラシックの会場として選ばれたのは、過去P.O.C.では未開催エリアであった「宮城県・志津川」。競技エリアは、大きく分けると志津川旧港、志津川新港、袖浜漁港の3港により構成され、志津川湾の奥、北面に位置します。多くの魚を育む豊かな志津川湾。週末になれば県内外から釣り人が訪れる釣り場です。その分、魚にかかるプレッシャーは高く、マスターズクラシックならではのテクニカルな展開が予想されます。はたして誰が「P.O.C. SUPER ROCK FISH 2017」の出場権を手にするのか? |
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8:00頃、各エリアをチェック。フライト時に複数の選手が向かっていった袖浜エリアを見に行くと、競技エリア東端となる袖浜漁港東面シャローに佐藤裕一選手、大泉選手、高橋選手、倉又選手、森本選手、成田選手が並んでいます。袖浜漁港内には菅野選手、木村選手がエントリー。袖浜漁港西側にあるサーフに川村選手、戸澤選手という布陣。一方、志津川港はというと、意外にも大会本部を置いた新港には誰もいません。旧港に移動してみると、東防波堤に守屋選手、佐藤雄一選手、そして阿部選手。防波堤付け根付近に松田選手、西防波堤根元付近に鈴木選手、笹山選手、先端付近に菊池選手、今野選手という並び。松本選手は移動中だったのかこのタイミングでは発見できず、その後、袖浜漁港東面で確認。はたして袖浜エリアか?それとも志津川旧港?どちらに軍配が上がるのか気になるところ。 朝の段階で全体を見渡した印象は、大会前の釣況から想定していた展開よりも、低調なスタートだった様子。ただ、そのなかでもきっちりと魚を釣り、スコアを築き上げている選手が複数確認できます。マスターズクラシックまで勝ち上がってきた選手の実力はやはり凄い!10:00過ぎの満潮までにリミットメイクしている選手は川村選手、菊池選手、佐藤裕一選手、森本選手の4名。2尾をキャッチしている選手が阿部選手、今野選手、鈴木選手、守屋選手。大泉選手、笹山選手、高橋選手、戸澤選手、松田選手がこの時点で1尾をキャッチ。とはいえ、勝負を確定付けるようなキッカーフィッシュは出ておらず、まだまだ1kgクラスのビッグフィッシュ1尾で順位が大きく変動する状況なだけに、気が抜けない試合展開に。バイトがあるが乗らず・・・と黙々とキャストを続ける選手、あと1尾絞り出せば・・・と移動を繰り返す選手と、最後の最後まで勝負の行方はわかりません。 ストップフィッシングとなる13:00を前に、全19選手が検量ポイントに集合し、注目のウエイインとなります。全身全霊をかけてロッドを振り続け、シビアな展開のなかで絞り出してきた価値ある1尾、1尾に、各選手が息を呑みます。そして遂にPOWER OCEAN CUP MASTERS CLASSIC 2017 東北覇者が決まります! |
【TOP3】
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優勝 菊池 勇貴
マスターズクラシック2017東北の頂点に立ったのは、東北ツアー年間5位で勝ち上がってきた菊池勇貴選手。アイナメ3尾、トータル1,720gでフィニッシュ。ラストフライトという不利な状況を撥ね退け、全選手が2kgに届かないタフな状況、2位との差が10gという非常にシビアな展開のなかで、自らの実力で勝ち取った見事な勝利です!おめでとうございます。 コメント:前週のプラクティスで好感触を掴んでいたのは、志津川旧港と袖浜。フライト抽選で最終フライトとなるNo.19を引いてしまったため、他の選手のフライトを見守る中でどちらに向かうかをチェックしてから行き先を考えることにした。思いのほか、袖浜方面に走る選手が多かったので、志津川旧港に向かった。エントリーしたのは志津川旧港の西防波堤。先端近くの外向き。真ん中に浮かんでいる養殖筏から先を重点的に探り歩くプラン。まずはキーパーサイズでリミットメイクを目指すべく、ライトタックルでアプローチ。結んだルアーは、カサゴ職人ロックマックス2”の17.5gビフテキリグ。しかし、バイトしてきたのはまさかのハゼ。その後もハゼ・・・このままの展開ではダメだと、遠投スタイルにシフト。タックルを持ち替え、3”リングマックスバス(004 ウォーターメロン ブラックFlk.)の21gビフテキリグをキャスト。沖に沈む小さな変化、ストラクチャーを丁寧に探る。縦にロッドをさばき、ロッドストロークで探りながら、ストラクチャーにコンタクトした際に軽く弾くようなアクション。これでコンスタントに2尾をキャッチ。風が強くなってきたタイミングでシンカーを21gから28gにアップし、さらに遠投をして広範囲を探ることに。バイトがでるスポットがあったがなかなかフッキングせず、粘り強く何度もアプローチしてようやくフッキング。その1尾が良型のアイナメだった。満潮になったタイミングで移動。他のポイントをまわるも釣り人が多く、その他のポイントは攻めきれずにそのままフィニッシュとなった。遠投を軸とした自分のスタイルを押し通した結果、勝ててうれしい。北海道で釣りをしたことがないので、SUPER ROCK FISHでも自分の釣りを貫いて頑張りたい! タックル:
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2位 今野 勝和
東北ツアー年間17位から繰り上げによってマスターズクラシックへと駒を進めた今野勝和選手が、見事準優勝を獲得。アイナメ3尾、トータルウエイト1,710gをウエイイン。惜しくも1位菊池選手との差はわずか10g。事情によりクラシック出場ができなった釣友・志賀選手の思いも背負い、SUPER ROCK FISHでも素晴らしい戦いを期待しています。 コメント:プラクティスには前週の金曜日に入った。志津川港で釣りをするのは初めてだった。各ポイントを回ってみると、入るたびにポツポツと釣れ、なかには2kg近いアイナメも釣れた。案外良い印象を持ったまま大会当日をむかえた。朝一に向かったのは志津川旧港の西防波堤。真ん中から先端よりにエントリー。くしくも優勝した菊池選手の隣であった。防波堤から外向きをキャストで探る展開。あまり沖という訳でなく、10mほど沖のストラクチャー帯をゆっくりズル引きで探っていく。しかし、思い描いていたようなバイトが無く、さらに菊池選手に先に釣られてしまう。そのなかでも自分のペースを崩すことなく探る。ルアーは、ミニタンク1-1/2”(117 グロウ(夜光)/ウォーターメロンバック ※カラー廃番)の14gビフテキリグ。プラクティスで一番反応が良く、小さい魚から大きい魚までとにかくサイズを選ばずに釣れたので、このルアーで数を釣っていきスコアを上げていくという戦略。不意の大型アイナメにも耐えられるよう、フックは吟味して選んだ。プラクティスどおりの釣りを展開して、これでノンキーパーを含め10尾の魚をキャッチし、入れ替えを繰り返してスコアを作っていくことができた。 タックル:
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3位 佐藤 裕一
3位にランクインしたのは、POWER OCEAN CUP 2016 東北ツアー A.O.Y.、P.O.C. SUPER ROCK FISH 2016覇者・佐藤裕一選手。アイナメ3尾、トータルウエイト1,590gでウエイイン。昨年からの勢いそのままに再びSUPER ROCK FISHの舞台へと進みます。目指すは前人未到の二年連続P.O.C.頂点です! コメント:プラクティスには前週の金曜日、日曜日の二回入っていた。目をつけたのは袖浜漁港東面のシャロー。遠投で探ると700~800gほどのメスのアイナメがどこでも釣れるような状況だった。季節の進行につれ、スポーニングの個体がさらに差してくると考え、プラクティスでは沖が良かったが、当日はおそらくよりシャロー側に陣取ると予想。大会当日はまずこのポイントに入り、手前に近いシャロー側を狙うプランを組んだ。フライト順がNo.4と良かったため、迷わず向かう。最も東端が空いていたのでエントリー。目の前に沈む根の裏から、20mほど沖まで伸びるゴロタ石絡みのブレイクを狙う。今回の秘策として、出来る限りバイトを弾きたくなかったので、9’07”のしなやかなシーバスロッドを大会に向けて入手し持ち込んだ。まずはボトムをとらずに届く範囲を、ロックマックス4”(395 ロックモスブラッド)の18gテキサスリグでふわふわと探る。すると強いバイトが出るもすっぽ抜け。ワームをロックマックス4”(398 グリパンボトムベイト)にチェンジ。ボトムスレスレをトレースし、40cmほどのアイナメをキャッチした。その後、ルアーをキジハタグラブ4”(171 ナチュラルゴールド)にチェンジ。シンカーも21gにウエイトアップしてボトムを丁寧に探る。これでキーパーぎりぎりのサイズを1尾追加。30分ほど間が開いて、ルアーをロックマックス3”(410 グリーングロスオイル)にチェンジ。ボトムをなでるように攻めて3尾目をキャッチし、リミットメイクに成功した。その後も同じエリアで粘るも続かず。最後12:00頃に待望のビッグバイトを獲るも、残念ながらラインブレイク。そのままフィニッシュとなった。根掛かりを恐れず、スローなリフト&フォールでブレイクを丁寧にトレースしていくパターンが良かった。 タックル:
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【総評】
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P.O.C.初の開催となった宮城県志津川。ハゼなど様々な魚種が狙えるとして人気のある釣り場である一方、ロックフィッシュのフィールドとしてはあまり馴染みがないエリア。はたしてこのフィールドで、今シーズンの熾烈な東北ツアーを勝ち抜いてきた百選練磨の精鋭アングラー達がどんなゲームを展開するのか?注目の一戦となりました。 多くの釣り人が連日訪れるフィッシングプレッシャーと、スポーニング絡みの季節という難しさのなかでも、きっちりとキーパーを揃えてくる選手達。ましてや馴染みの無い釣り場で1~2日という短時間のプラクティスでも、状況をしっかりと把握し、さらには大会当日の状況にいち早くアジャストする対応力の凄さ。日頃の釣りで自身のテクニックを磨き続けているからこそ成しえる業なのだと、肌で感じることができた大会となりました。 今大会を終え、11月26日に開催する北海道・東北ツアーの頂上決戦「P.O.C. SUPER ROCK FISH 2017」全選手が出揃いました。誰が勝ってもおかしくない強豪ばかり。2017年の頂点に立つのは一体誰か?決戦の地は、P.O.C.の原点『北海道・函館』。泣いても笑っても2017年最終決戦!いざ決戦の地へ・・・ |
結果
4位 鈴木 隆ノ介 |
5位 戸澤 直彦 |
6位 守屋 知明 |
7位 森本 正善 |
8位 大泉 純輝 |
9位 菅野 勝一 |
10位 川村 倫弘 |
11位 笹山 英幸 |
12位 高橋 拓也 |
13位 成田 昌克 |
14位 阿部 寿彦 |
14位 倉又 一平 |
16位 松田 涼 |
17位 佐藤 雄一 |
順位 | 氏名 | 重量(g) | 魚種 | P.O.C. SUPER ROCK FISH 出場権 |
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1 | 菊池 勇貴 | 1720 | アイナメ×3 | P.O.C. MASTERS CLASSIC 1位により獲得 |
2 | 今野 勝和 | 1710 | アイナメ×3 | P.O.C. MASTERS CLASSIC 2位により獲得 |
3 | 佐藤 裕一 | 1590 | アイナメ×3 | P.O.C. MASTERS CLASSIC 3位により獲得 |
4 | 鈴木 隆ノ介 | 1390 | アイナメ×3 | |
5 | 戸澤 直彦 | 1250 | アイナメ×2 | |
6 | 守屋 知明 | 1110 | アイナメ×3 | |
7 | 森本 正善 | 980 | アイナメ×3 | |
8 | 大泉 純輝 | 920 | アイナメ×1 | |
9 | 菅野 勝一 | 850 | アイナメ×3 | |
10 | 川村 倫弘 | 810 | アイナメ×2、ベッコウゾイ×1 | |
11 | 笹山 英幸 | 740 | アイナメ×2 | |
12 | 高橋 拓也 | 650 | アイナメ×1 | |
13 | 成田 昌克 | 620 | アイナメ×1 | |
14 | 阿部 寿彦 | 600 | アイナメ×2 | |
14 | 倉又 一平 | 600 | アイナメ×1 | |
16 | 松田 涼 | 560 | アイナメ×1、ベッコウゾイ×1 | |
17 | 佐藤 雄一 | 410 | アイナメ×1 | |
18 | 木村 雄斗 | 0 | - | |
18 | 松本 怜大 | 0 | - |
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