第128回 パワーオーシャンカップ2017 東北ツアー第2戦 山形 / 新潟県・庄内下越 リザルト
開催日 | タイトル | 場所 | 対象魚 |
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8月27日(日) | 第128回 パワーオーシャンカップ2017 東北ツアー第2戦 | 山形 / 新潟県・庄内下越 | ロックフィッシュ |
8月27日(日)、パワーオーシャンカップ2017東北ツアー第2戦を開催しました。戦いの舞台は、近年キジハタフィールドとして注目を集めている“東北日本海”。今シーズンは新たな切り口として、昨年まで行ってきました山形県庄内地方に、新規エリアとして新潟県下越地方を加え、トーナメントエリアを大幅に広げての開催。総勢77名のエントリーを頂きまして、心より感謝申し上げます。 今大会のフィールド「山形/新潟県・庄内下越」の競技エリアは全長約60kmにわたる海岸線で、北端は湯野浜海水浴場から、南端は桑川海水浴場まで。地磯やゴロタ浜、漁港、サーフ、河口とバリエーションに富んだ地形。磯ひとつとってみても場所によって地質が異なるため形状は様々。そのため、対象魚種となるロックフィッシュも、キジハタ、クロソイ、ムラソイ、ベッコウゾイ、マゾイ、アイナメ、メバルと多くの種が生息しています。なかでも近年日本海沿岸を北上し生息域が拡大しているキジハタがすっかり定着し、ロックフィッシャーマンにとって非常にホットなエリアです。また、ロックフィッシュ以外にアオリイカやクロダイ、マダイ、アジなど多様なターゲットを狙うことができ、季節を通して多くの釣り人がロッドを振る人気フィールドです。 |
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海の状況は、夏から秋への移行期。キジハタはちょうどアフタースポーニングで、口を使うタイミングがシビアな季節です。何がフィーディングのトリガーとなるのか?ライトコンディションか?タイドスケジュールか?ベイトフィッシュか?例年キジハタがキッカーフィッシュとなっているだけに、戦略を組むうえで悩みどころです。また、大会数日前にまとまって降った雨と、海から吹き寄せる西風、秋雨前線の影響で、場所によって濁りが強く入り、ウネリも全体的に残っている状況。シャローのキジハタやムラソイを狙う選手にとってはかなりのマイナス要因です。実際に前日プラクティスを行った選手のなかで、魚を見つけられた選手は少数派。大半の選手がバイトを得ることすらままならないなかで大会当日を向かえることになりました。 | |
8月とは思えない肌寒さの朝となった4:00、大会本部を置く鼠ヶ関マリーナ駐車場にて受付を開始。キジハタのフィーディングタイムとなりやすい朝マズメを逃さぬよう、スムーズにフライト抽選、タックルチェックを行い、レギュレーション確認のミーティングを実施。日の出前の5:00前には全選手がフライトしていきました。天気は曇りから晴れになる予報。風は、夜半から東の風が吹いており、昨日にくらべればウネリも多少抑えられている様子。時間の経過とともに西風に変わる予報なので、勝負はやはり朝・・・はたして朝マズメは機能するのか?キッカーフィッシュとなるキジハタは出るのか?非常に気になるところです。 | |
フライト後しばらくしてから各エリアをチェックしてまわると、圧倒的人気ポイントとなっていたのが本部近くにある鼠ヶ関港周辺。キジハタの実績が高いこのエリア。特に弁天島下は20名近くが並ぶ銀座ポイントになっていました。期待していたモーニングラッシュもあったようで、数名の選手がキジハタをキャッチしたとのこと。しかし、朝のラッシュ後は、バイトはあるものランディングに至らない様子。7:00頃から複数の選手が移動し始めます。その他のポイントはというと山形県内の漁港や、新潟県内のウネリを多少かわせるような地形の地磯や消波ブロック帯に点々と選手の姿が見えます。大会当日は、エギングアングラーを中心に多くの釣り人が釣り場に出ており、その人達とのバッティングも避けながらの戦略を展開しなくてはなりません。一発キッカーのキジハタをキャスティングで狙う選手、リミットメイクを目指し消波ブロックや岩の隙間をいわゆる"穴撃ち"スタイルで狙う選手、各選手の戦略が交錯します。 | |
11:00より検量開始。検量を始めて最初に現れたのが高橋拓也選手。聞くと良型のキジハタを持っているとのこと。魚のケアを考えて早くウエイインしたいと10:30頃から検量を待っていた様子。ウエイインバッグを覗くと確かにナイスサイズのキジハタ・・・。いきなりのハイウエイトに、その後の選手達のウエイインにも期待ができます。11:30を過ぎたあたりから検量前に選手が並びます。予想以上に魚が釣れた模様で、前日までの不安を掻き消す光景でした。結果、参加77名中35名がウエイイン。ウエイイン率は45.5%と予想を上回るスコア。なかには1kg超を持ち込んだ選手が2名と、昨年以上の釣果となった2017年夏の日本海バトルでした。 |
【TOP3】
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優勝 高橋 拓也
2017東北ツアー第2戦の優勝者は、岩手県胆沢郡からエントリーの高橋拓也選手。今大会最大魚となる39.5cm、940gのキッカーキジハタを含む、キジハタ2尾でスコアメイク。トータルウエイト1,330gでフィニッシュし、2017夏の日本海バトルを制しました。成長著しい若手岩手県勢。お互いライバルとして切磋琢磨し、見事優勝の座を勝ち取りました! コメント:プラクティスは前日行ったが、ウネリと濁り、そしてホーム岩手のフィールドとの勝手の違いに悩み、キジハタもこれまで釣ったことがなかったので手探りのまま本戦を向かえた。朝の段階では穴撃ちで1尾釣って20位内を目指そうと考えていたが、フライト順が第2フライトと良かったためプラン変更。フライト後、向かったのは本部から近い鼠ヶ関漁港防波堤だった。前日の夕方、キャスティングで探った際にバイトがあったため。しかし、既にエギングアングラーが複数立っていたので、防波堤に隣接する磯に降りることにした。はじめのうちは足元や根回りを中心にエコギア アクア 活カサゴミルフル3”の5~7gテキサスリグでムラソイを狙ったが反応無し。しばらくして小移動。波静かなプール状のポイントにルアーをキャストするとアオリイカが付いてきたので、もしや中層か?とルアーをエコギア アクア 活カサゴミルフル3”からエコギア アクア リングマックス3.6”(A33ホヤイエロー グリーン+ブラックFlk.)に変更しスイミングで探るとすぐにバイト。ファイトの途中スタックするも5分ほど我慢して待って何とかランディング成 功。30cmほどの人生初となるキジハタだった。リグは7gビフテキリグ。その後、タックルを遠投用のロングロッドに持ち替え、フグのバイトが酷くなってきたのでルアーをキジハタグラブ4”(159 カタクチ)にスイッチ。14gビフテキリグ。消波ブロック近くの沈み根の周辺を、ロッドを立ててスイミングし探ると待望のバイト。フルロックで寄せて無事ランディング。それがキッカーとなった39.5cmキジハタ。時間としては6:00から6:30頃。その後は魚のケアに重点を置いてウエイインを目指した。はじめて釣ったキジハタはとても面白かった!同じ岩手の若手メンバーに負けないように次戦も頑張りたい! タックル1:
タックル2:
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2位 森本正善
※同色のワームのストックがなくなったため、写真は345で代用。 |
表彰台2位に立ったのは森本正善選手。1位の高橋選手と同じ岩手県胆沢郡からのエントリーする若手の実力派トーナメンター。キジハタ1尾、ムラソイ2尾で大会全選手中唯一のリミットメイク。トータルウエイト1,130gでフィニッシュ。終始磐石の試合運びできっちりマスターズクラシック出場権を獲得しました。 コメント:プラクティスは一週間前と大会前々日の2回行った。プラクティスでは、消波ブロックの穴撃ちでキーパーサイズのムラソイを複数キャッチし、大会は穴撃ちプランで挑もうと考えていた。しかし直前のプラクティスでは目をつけていた穴が波で洗われており、プラン変更を余儀なくされた。プラクティスに同行していた川村選手のアドバイスでゴロタエリアの水深1mに満たない小さな穴撃ちに活路を見出し、さらに前日釣りをしていた別の釣り人の情報ではキャスティングで沖を狙いカサゴが釣れたとのことだったので、この両プランをメインに組み立てなおした。フライト後に向かったのは寝屋のシャローエリア。背の山のお陰で陽が差し込むのが遅く、少しでも長い時間、沖を狙えると判断。狙いはカサゴ。開始して4投目にマダイが釣れたが、本命のバイトがない。探りながら沖の根と根の間にカレントがきついポイントを発見。28gビフテキリグで探るもボトムがとりづらいほど。ドリフト気味に漂わせていると強烈なバイト!カサゴではなく良型のキジハタだった。ルアーはバグアンツ2”(323 北陸クリアホロ)。その後はリミットメイクを目指し、シャローを穴撃ち。15尾ほどムラソイを釣り、そのなかには5尾のキーパーサイズが含まれていた。エコギア アクア 活カサゴミルフル3”(A20 リアルサルエビ)の8.8gテキサスリグを穴の奥に滑り込まして探るパターン。8:00の段階でリミットメイクしており、そこから入れ換えを行っていった。途中、五十川へ移動し、同じようなシャローのゴロタ浜を撃つもサイズが伸びず、結果的にそのままフィニッシュとなった。パワーオーシャンカップではここ2年なかなか上手く噛み合わなかったが、ようやくマスターズクラシックに帰ってくることができた! タックル1:
タックル2:
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3位 菅野 勝一
3位にランクインしたのは、宮城県塩釜市からエントリーの菅野勝一選手。660gの良型ムラソイをウエイインし、悲願のマスターズクラシック出場権を獲得しました。この2年、夫婦で山形や富山へ足しげく通い、日本海のロックフィッシュゲームを徹底的に追求して勝ち取った、価値ある見事な入賞です! コメント:一昨年は夏の間、ほぼ毎週のように山形へ通っていた。今年の夏も4回訪れていたが、そのうち3回は海がしけてしまい思うようなプラクティスにはなっていなかった。大会当日、まず向かったのは“松ノ木下”と呼ばれているメジャーポイント。大半の人が磯側を撃つが、自分はその隣のシャローがメイン。しかし、当日は波があり、狙いきれない状態。一時間弱探るも反応無し。7:00頃、キーパーを揃えるつもりで“病院下”に移動。しかし、エサ釣りの人が先行しており諦めた。途中、小さな漁港に立ち寄り探ってみると、妻に1kgオーバーのクロダイがヒット。しかしロックフィッシュは出ず。プランに迷い、新潟まで足を延ばしてみるも目ぼしいポイントを見つけられず、日頃あまりやらない穴撃ちまで駆使するも反応無し。そんな状況のなか、どうしても気になっていた病院下まで戻ったところ、エサ釣りの先行者はいなくなっていたのでエントリー。しかし、波足が長く、思うようなゲームを展開するのが難しい。松ノ木下や消波ブロック帯に移動するも反応無し。病院下近くの水深50cmほどの岩礁エリアにエントリー。11:10頃、ふと足元にキャストすると待望のバイト!それが良型のムラソイだった。ルアーは、バグアンツ2”(383 パンプキンカモフラージュ)の7gビフテキリグ。今回は運に助けられたと思う。 タックル:
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【総評】
大会直前の雨による濁りや秋雨前線によるウネリ・・・状況的には昨年以上に厳しいと予想された今大会。しかし、蓋を開けてみると昨年を上回る好成績となりました。これは昨年よりも単に状況が良かったとか、トーナメントエリアが広がったということが要因ではないと考えます。客観的に状況を見れば、昨年と変わらないか、それ以上に厳しいタフコンディションでした。その状況下でも成績が向上した要因は「各選手の努力」。それに尽きるのではないでしょうか。それぞれが日頃からフィールドワークし、自身のゲームを磨き続けているからこそ、より洗練されたゲームとなったのではないでしょうか。若手からベテランまで、刺激しあいながらスキルアップをする東北ロックフィッシュトーナメントシーンの熱を改めて感じることができた2017年夏の東北日本海バトルでした。 今大会を開催するにあたり、ご参加いただきました選手の皆様、大変お疲れ様でした。また、大会を受け入れて頂きました山形県庄内、新潟県下越の皆様に心より感謝申し上げます。 夏の東北ではロックフィッシュはオフシーズンと思われがちですが、キジハタを中心とする日本海側のロックフィッシュはまさにトップシーズンです。太平洋側のロックフィッシュゲームとは一味も二味も違うエキサイティングなゲームを楽しんでみてはいかがでしょうか?一度味わってしまえばすっかり虜になってしまうこと間違いなしですよ! |
結果
順位 | 氏名 | 重量(g) | 獲得ポイント |
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1 | 高橋 拓也 | 1330 | 100 |
2 | 森本 正善 | 1130 | 98 |
3 | 菅野 勝一 | 660 | 96 |
4 | 橋本 久弥 | 560 | 94 |
5 | 今野 勝和 | 540 | 92 |
6 | 鈴木 崇 | 480 | 90 |
7 | 川島 浩平 | 460 | 88 |
8 | 松本 怜大 | 440 | 86 |
9 | 岩間 拳人 | 410 | 84 |
10 | 鹿野 栄健 | 400 | 82 |
11 | 大泉 純輝 | 380 | 80 |
12 | 川原 武宗 | 370 | 78 |
12 | 川村 倫弘 | 370 | 78 |
12 | 真木 亮裕 | 370 | 78 |
15 | 佐藤 裕一 | 300 | 72 |
15 | 蜂谷 雅人 | 300 | 72 |
17 | 小野 浩平 | 280 | 68 |
18 | 佐々木 俊 | 260 | 66 |
18 | 志賀 康英 | 260 | 66 |
20 | 秋場 勇人 | 250 | 62 |
20 | 阿部 寿彦 | 250 | 62 |
20 | 笹山 英幸 | 250 | 62 |
23 | 小松 文哉 | 240 | 56 |
23 | 佐藤 郁也 | 240 | 56 |
25 | 戸澤 直彦 | 230 | 52 |
26 | 菊池 勇貴 | 210 | 50 |
26 | 中嶋 康文 | 210 | 50 |
26 | 山内 一宏 | 210 | 50 |
29 | 安達 裕輔 | 200 | 44 |
30 | 佐々木 充行 | 180 | 42 |
31 | 久保 修一 | 170 | 40 |
31 | 日野 雅貴 | 170 | 40 |
31 | 吉田 勲 | 170 | 40 |
34 | 成田 昌克 | 140 | 34 |
35 | 梅田 俊佑 | 0 | 30 |
35 | 蛯原 隆也 | 0 | 30 |
35 | 大久保 広徳 | 0 | 30 |
35 | 尾形 英一 | 0 | 30 |
35 | 尾形 一成 | 0 | 30 |
35 | 柏倉 利光 | 0 | 30 |
35 | 金森 淳 | 0 | 30 |
35 | 菅野 亜衣 | 0 | 30 |
35 | 倉又 一平 | 0 | 30 |
35 | 桑野 将人 | 0 | 30 |
35 | 小松 悟 | 0 | 30 |
35 | 榊原 航 | 0 | 30 |
35 | 坂本 広宣 | 0 | 30 |
35 | 佐藤 雄一 | 0 | 30 |
35 | 佐藤 竜一 | 0 | 30 |
35 | 鈴木 英明 | 0 | 30 |
35 | 鈴木 泰洋 | 0 | 30 |
35 | 鈴木 隆ノ介 | 0 | 30 |
35 | 高清水 学 | 0 | 30 |
35 | 武田 一 | 0 | 30 |
35 | 武山 重之 | 0 | 30 |
35 | 武山 潤 | 0 | 30 |
35 | 武山 晴大 | 0 | 30 |
35 | 武山 雄太 | 0 | 30 |
35 | 千田 大夢 | 0 | 30 |
35 | 千葉 拓郎 | 0 | 30 |
35 | 千葉 達也 | 0 | 30 |
35 | 中田 大地 | 0 | 30 |
35 | 中村 亮義 | 0 | 30 |
35 | 中村 勝 | 0 | 30 |
35 | 藤原 久志 | 0 | 30 |
35 | 松澤 孝浩 | 0 | 30 |
35 | 松澤 真理子 | 0 | 30 |
35 | 松本 俊彦 | 0 | 30 |
35 | 三浦 松一 | 0 | 30 |
35 | 三浦 琢都 | 0 | 30 |
35 | 村上 将一 | 0 | 30 |
35 | 村山 栄宏 | 0 | 30 |
35 | 守屋 知明 | 0 | 30 |
35 | 横田 賢一 | 0 | 30 |
35 | 吉川 真 | 0 | 30 |
35 | 渡辺 健 | 0 | 30 |
77 | 守屋 友裕 | -120 | 30 |
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