第101回 POWER OCEAN CUP 2014 東北ツアー第3戦 宮城・気仙沼大島
開催日 | タイトル | 対象魚 | 場所 |
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11月9日(日) | 第101回パワーオーシャンカップ | アイナメ・ソイ | 宮城・気仙沼大島 |
2014年11月9日、パワーオーシャンカップ2014東北ツアー最終戦となる第3戦宮城・気仙沼大島が開催されました。昨年11月にもこの地でP.O.C.を開催。その時の優勝ウエイトは5,640gという記録的ハイウエイトをマーク。自ずと今大会もビッグスコアの期待が高まる大会となりました。 | |
今大会の結果で2014東北ツアーのアングラーオブザイヤー、そしてCLASSIC出場権が確定するため、前日から現地入りしてプラクティスに臨む選手が多く、なかには2週間前からプラクティスを重ねている選手も。選手達からはいつにも増して、並々ならぬ気迫を感じました。釣況はというと、各選手の口からは「意外に難しい」「トータル2,500gで表彰台か」との声。はたして、昨年のようなハイウエイトバトルとなるのか、それともシビアな展開が待っているのか・・・まったく読めない状況でした。 大会当日、天気予報は“曇りのち雨”。どんよりした空の下、東北ツアー最終戦にエントリーした62名の選手が気仙沼大島に集結。受付後、レギュレーション説明を行い、恒例のエコギアプロスタッフ尾形和尚による爆釣・安全祈願。トーナメントならではのピリピリした緊張感を和らげ、非常に良い雰囲気のなかフライトスタート。 |
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トーナメントエリアは気仙沼大島全域。例年なら必勝パターンである地磯をメインとする戦略が主軸となりますが、今回はシビア戦になると予想した選手も多く、タフな状況下でも安定した釣果を出しやすい「浦の浜漁港」などの港をメインに戦略組みした選手も見かけられました。一方、地磯組は例年上位陣が必ず絡む「竜舞崎」に向かう選手が多いと思いきや、竜舞崎の手前にある「三作浜」に多くの選手がエントリー。どうもこの「三作浜」がプラクティスで好調だった様子。例年とはかなり勝手が違う展開に、波乱の結果が待っていそうな予感。 |
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AM12:00から検量開始。しかし、すぐに検量に来る選手はゼロ。早めに本部付近まで戻ってきて、漁港内で最後の粘りを見せている選手達。そこでグッドサイズのアイナメをキャッチする選手も。最後まで何が起こるかわからない、キャストし続けなければ魚は釣れないと改めて思い知らされた光景でした。PM 1:00を過ぎたころから続々と選手が帰着。結果、62名中、55名がウエイイン。蓋を開ければウエイイン率88%の好釣果でした。今大会の最大魚は、“Mr. BIG”こと今野智之選手がウエイインした1,990gのモンスターアイナメ。例年にないシビア戦かとの予想を覆し、好釣果に見舞われた本大会。ロックフィッシュパラダイス「気仙沼大島」のポテンシャルの高さを再認識する結果となりました。 |
【TOP3】
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優勝 佐々木俊
トータル3,970gという4,000g近い圧倒的なハイウエイトを持ち込んで見事優勝したのは、注目の若手アングラー、佐々木俊選手。第2戦の初優勝に続き、怒涛のP.O.C.2連勝!1,470gを頭に、ウエイトのあるナイスコンディションのアイナメ3本を持ち込み、今大会を制しました。勢いに乗った佐々木選手の今後に要注目です!
PRO STAFF’s GAME [SHUN SASAKI’s GAME]
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今大会に向け、プラクティスには2日間入りました。 プラクティスで気仙沼大島全体の状況を見て回り、キーとなるのは「海藻が絡む日当たりの良いシャロー」と確信。しかし、例年であれば1kgアップのアイナメがコンスタントに出る時期なのですが、今年は魚影が薄くサイズも小さめ。周囲の声も同じ状況・・・。下手をするとリミットメイクすら危ういので、リミットメイクを優先してポイントを選択しました。 大会当日、エントリーしたのは「通い島」周辺のワンドに張り出した岬。前日のプラクティスでバイトが多く、手堅くリミットメイク出来る場所と考え、このポイントに入りました。 まずは目の前にあるスリットに、ロックマックス4”(#398 グリパンボトムベイト)の3/4oz.テキサスをピッチングで丁寧に打っていく展開。ゲームをスタートしてから2投目、足元の水深1mほどの場所に差し掛かると“カンッ”という明確なバイト!難なくキャッチしたのが、いきなりの1kgアップ。前日まではいなかったポジションに大型の魚が入ってきている。もしかしてこの一晩で一気にシャローへ差してきたのか!? 確かめるため、同じようなスポットにキャストすると・・・やっぱりいた! “カンッ“というバイトに間髪入れずフッキングすると、デカアイナメ特有の首振りダンス!手前の根をかわして、無事ランディングしたのは推定1,300~1,500gのキッカー。その後もピッチングでテンポ良く探り、800gほどのアイナメをキャッチしてリミットメイクに成功。開始30分でトータルウエイトは3kg前半に!予想外の展開に、手が震えてワームがなかなか上手くセット出来ません(笑) 手前の根は一通り探ったので、ロッドをフラットフィッシュプログラム・シューティングサーフ96に持ち替え、キジハタグラブ4.5”(#370 ケルプジャングルチョイス)の3/4oz.ジグヘッドリグで、プラクティス時に触っていない沖根をフルキャストで探ります。その1投目、ボトムを取った後、スイミング気味にリフトさせると“トゥンッ”という吸引系バイト!フッキングが決まり、ファイトするもスルスルと素直に寄ってくるので、魚が小さいと油断していると途中でドスンと動かなくなる。根がきついので、根に潜られただけだと思っていたら次の瞬間、絞り込まれるロッド!何度も激しい突っ込みをされるものの、9.6ftのレングスを生かして根をかわします。慎重に寄せ、波に乗せて危なげなくランディングしたのは、これもキッカークラスのアイナメ!これでトータルウエイトは一気に上がり、3kg後半に。まだ開始して1時間のシビれる展開に、しばし放心状態になりましたが、その後もカラーローテーションをしながら釣り続け、ラスト30分でキジハタグラブのスイミングにナイスバイト!黄色に輝く1kgアップのアイナメをキャッチし、最後の入れ替えに成功。 魚のケアのことを考えて、早めに磯を上がりウエイインへ。検量をすると、前回の釜石戦でのウエイトを上回る3,970gのコール!!釜石戦に続き2連勝することができました!この調子でクラシックも頑張ってきます!(^^)! タックル1:
タックル2:
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2位 渡辺健
準優勝に輝いたのは山形市からエントリーの渡辺健選手。1,880gのビッグアイナメを含む、アイナメ2本、ベッコウゾイ1本のミックスバッグでトータル3,520gをメイク。シビアなコンディション下でも3kg超を叩き出し、実に見事な入賞でした。
コメント:エリアは竜舞崎の少し手前。朝一に1本キャッチ。その後、少し移動してビッグフィッシュをキャッチした。岩陰に何度も何度もリグを通してバイトに結びつけた。同じような展開で10時ぐらいにはリミットメイクすることができた。トータル7本の魚をキャッチ。遠投では魚のサイズが小さく、手前の方がサイズの良い魚を選んで釣ることができたので、足元の根を根気強く、口を使うまで粘ってバイトを誘った。ルアーは全てキジハタグラブ(#372 三陸リアスレッドⅡ)。違う色も試したが、一番口を使ってくれたのが「三陸リアスレッドⅡ」だった。あえてロングリーダーにし、メインラインのPEラインの根ズレを気にせず粘ることができた。 タックル1:
タックル2:
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3位 今野智之
3位にランクインしたのはご存知“Mr. BIG”こと今野智之選手。今シーズン二度目の表彰台。今大会でも大会最大魚1,990gのモンスターサイズを叩き出し、アイナメ2本、ベッコウゾイ1本のミックスバッグでトータル3,140gフィニッシュ。
コメント:朝一に「通い島」と「竜舞崎」の間にあるワンドに入るものの、状況が良くなかった。リングマックスバス5.3”(#333 スカッパノン)をキャストするとショートバイト。すぐさまエスケープスイムツイン(#123 アメザリ)をフォローで入れ、1,990gのキッカーフィッシュをキャッチした。そして、リングマックスバス5.3”(#363 アダルトテナガ)で、ベッコウゾイをキャッチ。その後、またしてもリングマックスバス5.3"に違和感程度のショートバイト。アワセたがフッキングしなかったため、エスケープスイムツイン(#123 アメザリ)をフォローで入れ、キャッチに成功。潮止まりと同時に長崎の漁港に移動。4”スプーンテールシャッドを巻くとビッグバイト。しかし、ファイト中にスタックしてしまいラインブレイク。最後に小田の浜の脇の小規模な磯で4”スプーンテールシャッドのスイミングで1本キャッチした。 タックル1:
タックル2:
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【2014 Angler of the Year】 戸澤直彦
パワーオーシャンカップ2014東北ツアーを制したのは戸澤直彦選手。 昨年に続き、見事2年連続A.O.Y.の座を手にしました。2013 A.O.Y.というプレッシャーのなか、第1戦7位、第2戦8位、第3戦7位と、常に安定した成績を収め続けての2014 A.O.Y.獲得。2連覇おめでとうございます! |
【総評】
昨年の史上稀に見るハイウエイト戦の記憶が新しい気仙沼大島。昨年のような5,000gを超す驚異的なウエイトには届かなかったものの、十分期待を裏切らない好釣果をもたらしてくれました。88%という高いウエイイン率は、多くのロックフィッシュを育む気仙沼大島の懐の広さを実証する数字といえるでしょう。 そして、今大会の頂点に立った佐々木俊選手。スポーニングを意識した大型アイナメがどのシャローに、どのタイミングで差すのか?それを読みきって手にした見事な優勝だったと思います。また、逆転劇によりアングラーオブザイヤーを決めた戸澤直彦選手。熾烈な東北ツアーを戦い抜き、2年連続でツアーを制した強さは流石の一言に尽きます。今シーズンは新たに頭角を現してきた若手トーナメンター達と、築き上げた確かな実力でその座を譲らない強豪ベテラン勢がせめぎあう、白熱のシーズンだったと思います。 最後に、今回も快く大会を受け入れて頂きました気仙沼大島の方々、ご協力頂きました気仙沼市、大島汽船株式会社様、気仙沼大島観光協会様、ありがとうございました。 また、初戦から最終戦まで事故無く無事に大会を運営出来ましたのも、選手の皆様、各会場にて大会を受けて入れて頂きました地元の方々のご協力のおかげです。改めまして主催者一同厚く御礼申し上げます。 |
結果
順位 | 氏名 | 重量(g) | 獲得ポイント |
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1 | 佐々木 俊 | 3970 | 100 |
2 | 渡辺 健 | 3520 | 98 |
3 | 今野 智之 | 3140 | 96 |
4 | 佐藤 裕一 | 2830 | 94 |
5 | 中村 豊 | 2690 | 92 |
5 | 森本 正善 | 2690 | 92 |
7 | 戸澤 直彦 | 2620 | 88 |
8 | 久保 修一 | 2550 | 86 |
9 | 小野寺 優斗 | 2460 | 84 |
10 | 佐藤 雄一 | 2450 | 82 |
11 | 横田 賢一 | 2300 | 80 |
12 | 小野寺 和美 | 2260 | 78 |
13 | 尾形 英一 | 2120 | 76 |
14 | 佐々木 充行 | 2040 | 74 |
15 | 橋本 久弥 | 2010 | 72 |
16 | 加藤 隆介 | 1920 | 70 |
17 | 主藤 丈晴 | 1900 | 68 |
18 | 蛯原 隆也 | 1800 | 66 |
19 | 村山 栄宏 | 1780 | 64 |
20 | 川島 浩平 | 1730 | 62 |
21 | 鹿野 栄健 | 1640 | 60 |
22 | 守屋 知明 | 1630 | 58 |
23 | 千葉 達也 | 1590 | 56 |
24 | 武山 重之 | 1480 | 54 |
25 | 川村 倫弘 | 1380 | 52 |
26 | 高橋 歩 | 1360 | 50 |
27 | 荒屋敷 望 | 1340 | 48 |
27 | 岩崎 竜美 | 1340 | 48 |
27 | 内藤 智就 | 1340 | 48 |
30 | 菅野 亜衣 | 1330 | 42 |
31 | 杉浦 裕治 | 1310 | 40 |
32 | 松本 俊彦 | 1250 | 38 |
33 | 鈴木 豊和 | 1230 | 36 |
34 | 尾形 一成 | 1160 | 34 |
34 | 木村 仁 | 1160 | 34 |
36 | 菊池 勇貴 | 1130 | 30 |
37 | 佐々木 祥代 | 1120 | 30 |
38 | 三浦 松一 | 1070 | 30 |
39 | 金森 淳 | 1050 | 30 |
40 | 安藤 克宏 | 1040 | 30 |
41 | 岩間 拳人 | 1020 | 30 |
42 | 菅野 潤一 | 990 | 30 |
43 | 中村 勝 | 980 | 30 |
44 | 倉又 一平 | 930 | 30 |
45 | 及川 修 | 910 | 30 |
46 | 森 正大 | 840 | 30 |
47 | 菅野 勝一 | 680 | 30 |
48 | 高橋 興宣 | 490 | 30 |
49 | 藤川 昭衡 | 450 | 30 |
50 | 大泉 純輝 | 380 | 30 |
51 | 小野寺 克弥 | 340 | 30 |
52 | 石垣 宏保 | 260 | 30 |
52 | 小野 浩平 | 260 | 30 |
52 | 清水 和広 | 260 | 30 |
55 | 志賀 康英 | 220 | 30 |
56 | 尾形 慶紀 | 0 | 30 |
56 | 小野寺 雄基 | 0 | 30 |
56 | 佐藤 貴之 | 0 | 30 |
56 | 菅原 啓太 | 0 | 30 |
56 | 豊島 雄三 | 0 | 30 |
56 | 蜂谷 雅人 | 0 | 30 |
56 | 前川 将太 | 0 | 30 |