第95回2013 P.O.C. MASTERS CLASSIC 東北
開催日 | 12月1日(日) |
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タイトル | P.O.C. MASTERS CLASSIC 東北 |
対象魚 | アイナメ・ソイ |
場所 | 網地島 |
- リザルト
- 2013P.O.C.クラシック出場者
2013P.O.C.東北ツアーを締めくくる「2013 PWER OCEAN CUP MASTERS CLASSIC 東北」が12月1日開催されました。東北ツアー各戦上位3名、年間累計獲得ポイント上位5名、それに特別招待選手の折本隆由プロが加わった総勢15名で競われた今大会。戦いの場に選ばれたフィールドは、宮城県牡鹿半島の先端近く、南の沖に位置する網地島「長渡(ふたわたし)港」。 参加選手達には直前までフィールドは明かされないCLASSIC特別ルールで行われ、フィールド公表後はプラクティス禁止。フィールド規模も参加選手全員がほぼ見える範囲にいるというCLASSICならではのバトル。全選手がイコールコンディションで競う、まさに真の実力が試される戦いと言えるでしょう。
AM5:30、牡鹿半島の先端、鮎川港に集合。早々に網地島ライン客船「みゅう」に乗り、決戦の地へ向かいました。 「長渡港」は、長さ150mの西堤防と、300mの東堤防を有する漁港。競技エリアは、徒歩で移動できる港内全域。堤防のアウトサイドには消波ブロックが入り、インサイドも障害物が各所に沈み絶好のポイントを形成しています。陸続きではない西堤防には、大会用にスタート時、AM8:00、9:30の3便のみ渡船を特設。西堤防に渡るべきか?釣果を左右しそうな選択なだけに選手達にとっては悩みどころ。 また、港内には一部、震災による地盤沈下の影響で潮位が高いと立てないポイントがあり、競技時間中は常に満潮に向かうタイドスケジュールなため、時間が進むにつれて競技範囲が限られてきます。時間を読み、どのタイミングでどのポイントを攻めるべきなのか? それら複合的な要素を見極め、的確に判断することが勝敗の鍵となるでしょう。 |
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西堤防 東堤防 |
AM6:30、P.O.C.2013シーズン最終戦の幕が切って落とされました。 競技時間は、AM11:00までの4時間半。 朝一の便で西堤防への渡船を志願した選手は、小野寺和美選手、折本隆由選手、佐々木俊選手、佐藤竜一選手、佐藤雄一選手、杉浦裕治選手、戸澤直彦選手、橋本久弥選手、中村勝選手の9名。一方、東堤防を中心に広範囲を探るプランが有利と判断した選手は、秋場勇人選手、岩崎竜美選手、川村倫弘選手、佐々木充行選手、鈴木豊和選手、渡辺勇馬選手の6名。それぞれの思惑が交錯し、先の展開が非常に楽しみなスタートとなりました。 |
当日の天気は、風がない穏やかな快晴。 ただ、外海からうねりが入り、場所によっては波しぶきが高く上がるほどでした。その影響により、水は濁り気味のコンディション。全体的に水深が浅い長渡港にも関わらず、根の位置を視覚的に確認するのが難しい状況でした。 |
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開始早々から順調にキャッチする選手がチラホラ。競技開始1時間半が過ぎた頃にはリミットメイクする選手も出てきました。西堤防、東堤防ともに同じような釣果の様子。このまま好調が続くと思いきや、次第に魚の活性が下がり、地合いが過ぎた感が漂い始める状況に・・・。キャッチされている魚は全てアイナメ。やや小ぶりなサイズが多く、優勝を確信する決定的なハイウエイトを持っている選手は現れないまま競技終了・・・。はたして優勝の行方は? |
TOP3
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優勝 佐藤雄一
2008年から3年連続アングラーオブザイヤー獲得という前人未踏の偉業を成し遂げている強者、佐藤雄一選手が2013 CLASSICを見事制しました。 2013ツアー戦では、第1戦5位入賞。第2戦、第3戦では着実にポイントを積み上げ、累計ポイント第4位でMASTERS CLASSIC出場権を獲得。2013 CLASSICでも、佐藤選手の持ち味である安定感が光り、コンディションの良いアイナメ3尾を揃えて2,190gフィニッシュ。見事、優勝の栄冠を勝ちとりました。 |
コメント シーズナルパターンを考えると、スポーニングで接岸した大型の♂アイナメを狙うことがスコアを伸ばす鍵になると考え、それらがつくであろう岩礁帯の壁際を攻める戦略を組みました。長渡港では、外海に面した東堤防根本の磯、もしくは西堤防根本の磯が最有力と考え、どちらの堤防にエントリーするか直前まで悩みました。当日、少しでもうねりが避けられる西堤防に決め、朝一からエントリー。21gテキサスリグにバグアンツ3”(#077三陸リアスレッド)をセットし、岬の岩礁帯際にロングキャスト。着底後、リフトしてロッドティップを高いポジションでキープし、ルアーを潮流に漂わせてバイトに持ち込みました。ロッドは、フラットフィッシュプログラム・シューティングサーフ96。ティップに適度な張りがあるので、ロングディスタンスでも操作性が良く、意図したアクションを演出しやすいのが特徴。ラインを張った状態や張らず緩めずでも根掛かり回避能力が高く、リズム良く釣りができました。垂直の壁を意識した釣りで競技開始から1時間以内にリミットメイク。この時点で40cmUPのアイナメを2尾キャッチしていたので優位な試合運びをすることができました。その後、ポイントを休めるため、堤防のインサイド狙いに変更。グラスミノーM(#168イワシ)、14gテキサスリグで攻め、数は伸ばしましたが、入れ替えができるほどサイズは出ず。再びバグアンツ3”のテキサスリグに戻し、まだ攻めていなかったアウトサイドの根の潮裏を探り、競技終了間際にグッドサイズのアイナメをキャッチ。入れ替えに成功しました。 |
タックル&リグ: タックル1 タックル2
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2位 佐々木充行
2010年のMASTERS CLASSIC出場に続き、2013年もツアー全戦で安定した釣果成績を残し、累計ポイント上位者としてクラシック出場権を獲得した佐々木充行選手。本大会では50cmUPのキッカーとなるアイナメをキャッチし、トータルウエイト1,840gで堂々の2位入賞を果しました。
コメント 他の競技者が集中するエリアを避けることを第一に考え、朝一は渡船をせずに、東堤防の付け根付近にエントリーしました。ルアーは、グラスミノーLからスタート。すぐにバイトを得られるも、フックアップまでには至りませんでした。もしや“魚が小さいのでは”と思いましたが、ルアーをエコギアアクア スイムシュリンプ4”にローテーションしたところ、深いバイトが入りキーパーサイズのアイナメをキャッチ。これでエコギアアクアならキーパーが揃うと確信しました。10mほど離れた沖の根をズル引きで探るパターンが功を奏し、AM8:00までにはリミットメイク! そのうちの1尾が50cmを超え、ウエイトを稼ぐことができました。 |
タックル&リグ: タックル1 タックル2 |
3位 戸澤直彦
2013年ツアーシリーズ第2戦、第3戦を連続優勝と、今シーズン絶好調の戸澤直彦選手。累計ポイントで2位以下を大きく引き離し、2013アングラーズオブザイヤーを獲得。本大会では、着実にスコアを伸ばす試合運びで3位入賞。アイナメ3尾でトータルウエイト1,460gフィニッシュ。
コメント 長渡港の航空写真から事前に根の位置を確認したところ、シーズン的に有利なポイントが多いのは西堤防ではないかと判断。シャローエリア狙いに的を絞りしました。朝一は防波堤のアウトサイドを狙いましたが、ウネリが強いことから一旦港内側のインサイドに点在する根を攻めるプランに変更。使用したリグは、5gテキサスリグ。ルアーはバグアンツ2”をセレクトしました。少し水が濁っていたのでアピール系カラーをチョイス。ゆっくり見せるアクションで、キーパーサイズのアイナメを早い時間に3尾揃えることができました。その後、サイズアップ狙いで、アウトサイドの消波ブロック際を28gテキサスリグで攻め、40cmUPのアイナメをキャッチし、入れ替えに成功。ウエイトを伸ばすことができました。 |
タックル&リグ: タックル1 タックル2
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ORIMOTO'S GAME
3年振りの開催となるMASTERS CLASSIC東北は、地域を代表する強豪選手を相手に、何時にも増して独特な緊張感の中でのスタートだったと折本プロは語った。 折本プロがはじめに選んだポイントは、競技エリアが狭く激戦区となることが必至の西堤防。折本プロはなぜあえて激戦区を選択したのか?その理由は、「白濁した濁りがシャローを覆っていた点」「強いウネリを避け、ディープが有利であろうという判断」だった。西堤防のなかでも、最も水深がある先端にエントリー。ここで使用したタックルは、ノリーズロックフィッシュボトムTR RBT76XHC2(プロト)。日本各地のロックフィッシュフィールドでテストを重ね、ほぼ完成に近い仕上がりとなっている折本プロの自信作。「オカッパリロックフィッシュスタイル」が開発コンセプトのベイトキャスティングモデル。7’6”のレングスは、遠投性能と操作性を高次元で両立。堤防だけでなく地磯での使用も想定し、根回りでのビックフィッシュとのファイトに対応する強靱なバットパワーを備えている。ルアーは、ロックマックス5”の21gテキサスリグをチョイス。西堤防アウトサイドのディープに潜むであろうアイナメにアプローチした。しかし、この日は折本プロの予想に反し、なかなかファーストバイトが得られず苦戦。その後、シャロー攻略にシフトするも、既にプレッシャーがかかったシャローエリアからバイトを引き出すのは難しく、リズムを崩す展開となった。 |
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タックル1
タックル2 |
結果
順位 | 名前 | 重量 |
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1 | 佐藤 雄一 | 2190g |
2 | 佐々木 充行 | 1840g |
3 | 戸澤 直彦 | 1460g |
4 | 杉浦 裕治 | 1280g |
5 | 川村 倫弘 | 1030g |
6 | 鈴木 豊和 | 730g |
7 | 佐々木 俊 | 600g |
8 | 佐藤 竜一 | 480g |
9 | 秋場 勇人 | 440g |
10 | 橋本 久弥 | 280g |
11 | 渡辺 勇馬 | 260g |
12 | 小野寺 和美 | 250g |
13 | 岩崎 竜美 | 240g |
14 | 折本 隆由 | 210g |
15 | 中村 勝 | 0g |
総評
P.O.C. MASTERS CLASSIC 東北では初のフィールドとなった長渡港。震災による地盤沈下の影響もあり、少し競技エリアが狭いか?と心配されましたが、選ばれし15名で戦うCLASSICのフィールドとしては、各選手がそれぞれの動きを把握しつつ試合を組み立てるなど、競技性をさらに高められたと実感できました。
また、CLASSICらしい空気が張り詰め、競技修了時間まで誰が優勝するのか全くわからない、終始緊迫した大会となりました。優勝した佐藤雄一選手は、勝利者インタビューで「目標としていたアングラーズオブザイヤーの座を、今年は戸澤直彦選手に預けただけ、来年こそは必ず奪回します!」と2014シーズンへの意気込みを熱く語りました。そして、今回惜しくも入賞を逃した選手達からも「また必ず来年もCLASSICの場で戦います!」と早くも来シーズンに向けたコメントがよせられ、来シーズンも熱い激戦が繰り広げられることを予感させるうれしい声でした。
最後に、「2013 POWER OCEAN CUP東北ツアー」に参加頂きました選手の皆様へ。全日程を無事に終了できたことを、運営スタッフ一同、心より厚く御礼申し上げます。また、快く大会を受け入れて頂きました網地島の皆様、ご協力頂きました網地島ライン株式会社様に深く感謝申し上げます。
来シーズンもPOWER OCEAN CUP、そしてロックフィッシュシーンをさらに盛り上げていけるよう、より一層の努力をして参ります。ぜひ来シーズンもご期待ください。
2013P.O.C MASTERS CLASSIC 東北
開催日 | タイトル | 場所 |
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12月1日(日) | 第81回パワーオーシャンカップ | Secret |
2013P.O.C.クラシック出場者
第1戦上位3名
1位 | 2位 | 3位 | 3位 |
橋本 久弥 | 秋場 勇人 | 岩崎 竜美 | 川村 倫弘 |
順位 | 氏名 | 最終総重量(g) | 獲得ポイント |
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1 | 橋本 久弥 | 1340 | 100 |
2 | 秋場 勇人 | 820 | 98 |
3 | 岩崎 竜美 | 480 | 96 |
3 | 川村 倫弘 | 480 | 96 |
第2戦上位3名
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第3戦上位3名
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ポイント上位6名
鈴木 豊和
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佐藤 雄一
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佐々木 俊
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小野寺 和美
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中村 勝
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佐々木 充行
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