第92回パワーオーシャンカップ 2013 P.O.C. MASTERS CLASSIC 北海道

開催日 11月3日(日)
タイトル P.O.C. MASTERS CLASSIC 北海道
対象魚 アイナメ・ソイ
場所 室蘭
参加者 ツアー各戦上位3位、
年間ポイント上位5名、
2012P.O.C.MASTERSCLASSIC 北海道優勝者、
2012P.O.C. 北海道アン グラーオブザイヤーの計16 名
特別招待選手
  • リザルト
  • 2013P.O.C.クラシック出場者

11月3日、2013 P.O.C.北海道ツアーを締めくくる「2013 PWER OCEAN CUP MASTERS CLASSIC北海道」が開催されました。この大会は、ツアー各戦上位3名、年間ポイント上位5名、2012 P.O.C. MASTERS CLASSIC北海道優勝者、2012 P.O.C.北海道アングラーオブザイヤー、特別招待選手のみが出場できる“頂上決戦”です。今回の特別招待選手は田辺哲男プロ。総勢16名で競われました。

今回のフィールドは、室蘭市絵鞆漁港沖に位置する「室蘭南外防波堤」。
「MASTERS CLASSIC」では、開催日直前に会場を公表。公表後はプラクティス禁止というルールで行われます。要するに、参加者全員がイコールコンディションのなかでの戦いとなります。その日の状況をいかに早く察知し、自己をアジャストできるかが勝敗の鍵となります。
室蘭南外防波堤は、大黒島近くから西方向沖に800m延びる沖堤防。水深は、赤灯台側が深く、大黒島方向に向かうにつれ浅くなる地形。今回は、時間により3つのステージを設け、第1ステージは防波堤中央部から赤灯台まで、第2ステージは中央部から大黒島方向先端まで、第3ステージはエリアフリーというルールでの競技。各ステージの戦略・試合運びによって結果が大きく左右されるため、アングラーの“真”の実力が試されます。

第1ステージ

AM6:50スタートフィッシング。天気は、雨時々曇り。次第に風が強まる予報。場合よっては競技時間短縮の可能性があることを宣告してのスタートとなりました。
朝一のプライムタイムで幸先良く魚をキャッチといきたいところですが、各選手が苦戦するタフコンディション。魚はシャローに差しているのか?それとも高水温の影響なのか?状況を把握する手がかりが少ないまま、時間だけが経過。開始から1時間半が過ぎ、第1ステージ終了の合図。この時点では、アイナメ1尾をキープしていれば上位という厳しい状況。

第2ステージ

AM8:30スタート。エリアを大黒島サイドに移動。水深のある赤灯台サイドの反応が良くなかったため、シャローに的を絞る選手が多く、堤防の先端付近に多くの選手が集中。次第にアイナメをキャッチする姿が見られるようになり、リミットメイクする選手も出始めました。とは言え、時より強く降りしきる雨が、選手の集中力と体力を奪っていく厳しい状況。さらに、この日はカジカの活性が高く、産卵のため接岸し堤防を占拠しているように思える程の魚影。
この時点では、ビッグフィッシュを手にした選手は少なく、ローウエイトの混戦状態のまま第2ステージ終了。

第3ステージ

AM10:00スタート。最終ステージは堤防全域を攻める事ができるため、第2ステージでアベレージサイズをキャッチした各選手達が、どのようなゲームプランで頂点を目指すのか注目でした。シャローエリアに的を絞り大黒島付近で粘る選手、プレッシャーが少ないエリアを広範囲に探る選手、自分が得意なスタイルを信じてやり通す選手など、プランは様々。所々でグッドサイズの魚がキャッチされ、多くの選手がスコアを伸ばし始めました。心配された強風も奇跡的に吹かず、終了時には選手を苦しめ続けた雨も止み、互いの健闘を讃えるかのごとく、晴天へと変わりました。

TOP3

順位 名前 重量
1 経田 知樹 2960g
2 三上 顕太 2400g
3 石澤 卓 2190g

優勝 経田知樹

CLASSIC出場経験が豊富な経田選手。過去には2010 P.O.C. MASTERS CLASSIC 3位の実績を持つエキスパート。今年のツアー戦においても安定した釣果を積み重ね、累計ポイント4位でMASTERS CLASSIC出場件を獲得。本大会でもその実力を発揮。2位以下を寄せ付けない、2960gのハイウエイトで見事優勝を果たしました。

コメント
第1ステージは、堤防内向きの壁際と基礎をバグアンツ2”、10gテキサスリグで35㎝アイナメ1尾とエゾメバル2尾をキャッチし、リミットメイク。
第2ステージ以降は、堤防外向きの沖の砂地から駆け上がる最初のブレイクを狙うプランに変更しました。ルアーは、バグアンツ3”(#004ウォーターメロンブラックFlk.)をセレクト。ターゲットをアイナメ・ソイに絞り、エゾメバルにバイトさせないサイズをチョイス。18~20gのテキサスリグのリアクションパターンで攻め、キッカーとなるソイをキャッチ。その後、バグアンツ3”をカラーローテーションし、40㎝クラスのアイナメ2尾で入れ替え、スコアを伸ばしました。ローテーションしたカラーは、#043ライトグリーンパンプキン、#261アボカドハーフフロート。

タックル&リグ:

タックル1
ロッド:ノリーズロードランナーVOICE 680MLS 10gテキサスリグ

タックル2
ロッド:ベイトロッド6’7”MH 18g~20gテキサスリグ

2位 三上顕太

2012 P.O.C. MASTERS CLASSIC 覇者として本大会シード権を獲得した三上選手。今シーズンも第2戦噴火湾で優勝し、CLASSIC 2連覇がかかった注目のアングラー。本大会では、後半からスコアを伸ばし、結果アイナメ3尾のトータルウエイト2400gを持ち込んで2位フィニッシュ。

コメント
第1ステージは、堤防の壁際をメインに広範囲を探りましたが、良い手応えが得られずに次のステージへ。
第2ステージに入り、狙うスポットを堤防際から一段離れた基礎の段差に変更。バグアンツ3”(#004ウォーターロンブラックFlk.)の14gテキサスリグで35㎝アイナメをキャッチ。最終ステージでは、潮通しの良い赤灯台付近にエリアを絞り、キッカーとなる49㎝アイナメをキャッチしました。テキサスリグをボトムでズル引き。変化を感じたところでアクションを加え、バイトを誘うパターン。

タックル&リグ:
ノリーズオーシャン ロックフィッシュボトムTR RBT78MHC 14gテキサスリグ

3位 石澤 卓

2012 P.O.C. MASTERS CLASSICにも出場し、今シーズンもツアー第3戦函館で優勝して本大会の出場権を獲得した実力派アングラー。ビックフィッシュを絡め、アイナメ3本で2190gのウエイトを持ち込み、3位フィニッシュ。

コメント
朝一は、ジャンボパラマックス(#011ソリッドブラック)、28gテキサスリグでボトムをズル引きし、エゾメバル3尾でリミットメイクしました。その後、魚のサイズが伸び悩んだので、バグアンツ3”(#261アボカドハーフフロート)の14gテキサスリグに変更。リフト&フォールで誘い、48㎝アイナメをキャッチしました。その後、カジカとエゾメバルを避けるため、バグアンツ2”のテキサスリグで穴撃ちを試したところ、アイナメ2本入れ替えることに成功しました。

タックル&リグ:
タックル1
ロッド:ノリーズ ロードランナーVOICE 680MLS 14gテキサスリグ

タックル2
ノリーズ ロードランナーストラクチャー ST700H 28gテキサスリグ

TANABE’s GAME

第1ステージ

田辺プロがまず使用したロッドは、ロックフィッシュボトム ジグヘッドスナッパーRFB710ML。ミノーS(#115パール/スモーク シルバーGlt.バック)をイワシヘッド1/4oz.-1/0にセットし、小刻みなアクションを加えながら堤防の壁際を誘うと、キーパーサイズのアイナメをキャッチ。開始早々の出来事だった。その後、丹念に広範囲を探るものの、後が続かない。ならばと、次に選んだルアーは、エコギアアクア活チヌシュリンプ50(A18ホヤイエロー ブラックFlk.)。スライドアクションで低活性の状況を打破する秘策であったが、エゾメバルの猛攻にあい断念。第1ステージはアイナメ1尾で終了した。

第2ステージ

ビッグフィッシュはシャローにいると推測し、大黒島方向の先端付近にエントリーした。ここでのロッドは、ロックフィッシュボトムTR RBT711LSに、グラスミノーL(#171ナチュラルゴールド)+3/8oz-1/0イワシヘッドにルアーチェンジ。リフト&スロースライドフォールのスイミングアクションで広範囲から魚を誘いだすプランに変更した。すぐに、キーパーサイズのエゾメバル2尾を追加しリミットメイク。その後、すぐにアイナメ2尾を入れ替えることに成功し、スコアを伸ばした。

第3ステージ

田辺プロは、アイナメ3本でリミットメイクしているものの、ビッグフィッシュのパターンはまだ掴めていない。徐々にボトムの状況を把握し、狙いを絞ったポイントは、堤防外向きのブレイクと内側の根回り。イワシヘッドのウエイトを1/2oz.に変更し、アクションを変えるが反応が無い。バグアンツ2”(#066ヌマエビ)のチェリーリグを投入。ボトムをズル引きし、アイナメを1尾追加。後半メインとしていたグラスミノーLのジグヘッドリグで、終了間際にアイナメ1尾入れ替えた。結果アイナメ3尾をウエイインし、トータルウエイト1470g、8位でフィニッシュした。

タックル&リグ

タックル1
ロッド   ロックフィッシュボトム ジグヘッドスナッパー RFB710ML (ノリーズオーシャン)
リグ イワシヘッド1/4oz.-1/0
ルアー  ミノーS(#115パール/スモークシルバーGlt.バック)
ライン PE0.6号
リーダー フロロカーボン1.7号
タックル2
ロッド  ロックフィッシュボトムTR RBT711LS (ノリーズオーシャン)
リグ   イワシヘッド3/8oz.-1/0, 1/2oz.-1/0
ルアー グラスミノーL(#171ナチュラルゴールド、#115パール/スモーク シルバーGlt.バック)
ライン PE0.6号
リーダー フロロカーボン1.7号~3号

総評

最終結果を見ると、決してイージーではなかったコンディションにもかかわらず、ウエイイン率100%という好成績で2013 P.O.C. MASTERS CLASSIC北海道は幕を閉じました。これは、CLASSIC出場選手達の卓越した実力を裏付ける結果だと言えます。
確実にリミットメイクし、さらにその状況のなかでキッカーフィッシュへの正解を導きだすことができたアングラーが上位に名を連ねました。ビッグフィッシュを検量に持ち込んだ上位3名の共通点は、バグアンツ3”。しかもカラーは全てグリーン系。これは何を意味するのか?ロックフィッシュゲームの奥深さを改めて考えさせられました。
最後に、優勝した経田知樹選手の言葉で「継続していれば、誰でもいつかは頂点に・・・」というメッセージがとても心に響きました。経田選手、初優勝おめでとうございました。

結果

順位名前重量
1経田 知樹2960g
2三上 顕太2400g
3石澤 卓2190g
4駒谷 賢2130g
5井上 昌嗣1610g
6西川 貴法1600g
7佐藤 逸人1570g
8田辺 哲男1470g
9宮島 達也1410g
10若井 章弘1330g
11佐藤 伸1140g
12小林 良稚740g
13山口 隆680g
14宮島 淳660g
15新垣 裕一590g
16中島 孝介290g

2013P.O.C.クラシック出場者

第1戦上位3名

1位 2位 3位
井上 昌嗣 駒谷 賢 新垣 裕一
順位 氏名 最終総重量(g) ポイント
1 井上 正嗣 2080 100
2 駒谷 賢 1950 98
3 新垣 裕一 1370 96

第2戦上位3名

1位 2位 3位
三上 顕太 佐藤 伸 山口 隆
順位 氏名 最終総重量(g) ポイント
1 三上 顕太 3270 100
2 佐藤 伸 2790 98
3 山口 隆 2320 96

第3戦上位3名

1位 2位 3位
石澤 卓 若井 章弘 小林 良稚
順位 氏名 最終総重量(g) ポイント
1 石澤 卓 2500g 100
2 若井 章弘 2190g 98
3 小林 良稚 2070g 96

ポイント上位6名

経田 知樹

順位 第1戦 第2戦 第3戦 累計ポイント
4 78 80 74 232

宮島 淳

順位 第1戦 第2戦 第3戦 累計ポイント
7 84 58 56 198

 

佐藤 逸人

順位 第1戦 第2戦 第3戦 累計ポイント
9 94 66 30 190

 

中島 孝介

順位 第1戦 第2戦 第3戦 累計ポイント
10 52 44 70 166

 

宮島 達也

順位 第1戦 第2戦 第3戦 累計ポイント
11 76 58 30 164

 

西川 貴法

順位 第1戦 第2戦 第3戦 累計ポイント
11 - 72 92 164

 

※第2戦の三上選手分が繰り上げになり6名。

2012アングラーズオブイヤー 

山田 雄大

2012年成績

場所 順位 ポイント
第1戦 函館ランガン 2位 98P
第2戦 小樽ランガン 4位 94P
第3戦 噴火湾ランガン 4位 94P
総合ポイント 286P

2012クラシック優勝者

三上 顕太

2012Classic成績

1st Fish 2nd Fish 3rd Fish TOTAL
アブ
450
アブ
500
アブ
520
1,470