第81回 POWER OCEAN CUP 2012 東北オープントーナメント 秋田・男鹿半島ランガン リザルト

開催日 タイトル 対象魚 場所
4月29日(日) 第81回パワーオーシャンカップ アイナメ・ソイ・メバル・カサゴ 秋田・男鹿半島ランガン

お帰りなさい!POWER OCEAN CUP東北へ!

 4月29日(日)、第81回 POWER OCEAN CUP ソフトルアートーナメント IN 秋田・男鹿ランガンオープン戦が、男鹿半島旧桜島荘駐車場特設会場にて開催されました。
 東北のPOWER OCEAN CUPは2年振りの開催。待ちに待ったこの日がやってきました。参加者の顔ぶれを見ると約7割の方がPOWER OCEAN CUP東北の常連メンバー。「お帰りなさい!POWER OCEAN CUP東北へ!」そして初参加の方々、「ようこそ!POWER OCEAN CUP東北へ!」
 戦いのフィールドは、POWER OCEAN CUP東北としては初舞台となる秋田県男鹿半島。ロックフィッシュ天国の三陸沿岸に比べ未開拓なエリアが多く、そのポテンシャルは未知数。エントリーは70名で、三陸沿岸を得意とするPOWER OCEAN CUP常連エキスパートVS秋田ロコアングラーという構図も相まって、実に興味深い大会となりました。
 今回のゲストは田辺哲男プロ!プロスタッフは、地元秋田からは進藤偉美プロ、畠山秀悦プロ。山形からは横田賢一プロ、秋場勇人プロ、鹿野栄健プロ。岩手からは伊藤弘基プロ、及川太一プロ、茨城からは村山栄宏プロ。そして宮城からは2010アングラーオブザイヤーの佐藤雄一プロの総勢9名が終結。エギングでは男鹿半島をホームグランドとする伊藤プロか?2010アングラーオブザイヤーの佐藤プロが実力を見せつけるのか?はたまた日本海ロックの第一人者、鹿野プロか?入念なプラクティスをした秋場プロか?進藤プロと畠山プロが地元・秋田の意地を見せるか?横田プロ、及川プロ、村山プロも虎視眈々と優勝を狙っているはず。プロスタッフ同士の戦いにも注目です。

Game started!!

 開会式では田辺プロが「東北の新しいエリアの大会として、男鹿半島を盛り上げていこう!」と挨拶。レギュレーションの確認のあと、タックルチェックを行い、AM6:30、進藤プロによる開始宣言でゲームがスタート!大半の選手は大会本部より北のエリアを目指していきました。
 大会当日こそ桜満開の暖かな陽気でしたが、今年の秋田は雪が半端ではないほど多く、雪代が例年以上に長期間大量に海に流れ込んだせいで海水温は低いうえに濁りもきつく、事前情報では一日やってもバイトすらなかったとの声も聞かれました。そんなマイナス要素が多い中、選手達の熱い戦いが半島各地で繰り広げられていきます。

TANABE’s Game

  2年ぶりに東北で開催されたパワーオーシャンカップに、田辺プロも参戦。初めての釣り場のため、男鹿半島に詳しい伊藤弘基プロに案内役をお願いして出発。伊藤プロと仲間による事前プラの感触は芳しくなかったようで、数週間前に日本全国で猛威をふるった「爆弾低気圧」の影響か、海岸の様子は大きく変わり、魚も相当薄くなっている印象、とのこと。まずは男鹿水族館裏の磯へエントリーし、アイナメ狙いでゲームスタート。しかし魚からの反応はなく、前情報どおりイージーではない模様。

ロッド: ロックフィッシュボトムTR RBT711LS[ノリーズ]
リグ: PE0.6号+8lb.リーダー

イカジャコ3-1/2"(069:ブラッディーレッド ブラックFlk.)[エコギア]+8.8gテキサスリグ
そこへ、キーパーサイズのソイを手にした伊藤プロが戻ってきました。聞くと、超シャローにある岩の隙間へワームを直接入れ込む、所謂「穴釣り」でキャッチしたとのこと。
ロッド: ロックフィッシュボトム RFB610M[ノリーズ]
リグ: PE0.6号+フロロ2号リーダー

グラスミノーL(159:カタクチ)[エコギア]
+7gテキサスリグ #1/0フック
この釣りの経験がなかった田辺プロも早速やってみることに。フックを#1に、ルアーをグラスミノーM(159:カタクチ)にチェンジ。すると水深数十cmというシャローで田辺プロにもヒット!キーパー以下ではありましたが、サイトでバイトシーンが見える釣りに興奮。田辺プロは残念ながらキーパーキャッチはなりませんでしたが、しばしこのゲームを楽しみ、伊藤プロはキーパーをもう1尾追加。

10時頃になると風が出てきたので、半島裏側にあたるハタハタで有名な北浦の漁港へ。ここは伊藤プロがプラで来たときに同行者がアイナメをキャッチしたそうです。しかし、グラスミノーのテールをかじり取るバイトはあるものの、本命のアタリはもらえないまま時間が過ぎていきます。検量締め切り時間まで約1時間となったところで、リミットまであと1本という伊藤プロに釣らせるべく戸田港横の磯へ移動。田辺プロも一緒に最後まで粘りましたが、釣れるのはキーパー未満ばかりで残念ながら時間切れ。
しかし、年々高度化、複雑化するロックフィッシュゲームの中にあって、エントリー層でも比較的手軽にロックフィッシュゲームが楽しめ、しかもバイトシーンが見えるエキサイティングなゲーム「穴釣り」の可能性を感じられました。

検量受付開始。結果は?

そして検量受付開始となるAM12:00。大会前の心配は杞憂に終わり、検量所にはアイナメを中心にマゾイ、ムラソイ、カサゴ、クジメが次々と持ち込まれます。最終的には70名中21名がウエイインし、ウエイイン率30%と予想以上の結果となり、PM1:00に帰着受付終了となりました。

優勝 中村勝

 優勝は2010POWER OCEAN CUPクラシックウィナー、宮城県石巻市からエントリーの中村勝氏。グッドサイズのアイナメを3尾揃え、唯一の総重量2,000gオーバー。2位を大きく離しての圧勝です。

ロッド: 8'7"ヘビー・スピニングロッド
リグ:
グラスミノーL(カラー:#266 シロギス)[エコギア]+1/2oz.テキサスリグ
メソッド: 大会前のプランは「足で魚を探す」。一ヶ所で粘らず、新しいポイントにルアーを 次々に入れ込むこんで行った。バイトのあったエリアには後で入り直し、1バイトを 大切にすることを心がけた。場所は入道崎で水深4〜5mの根回りを攻めて、43cmを筆 頭に3匹リミットを達成することができた。

準優勝 川村倫弘

 2位にはPOWER OCEAN CUPクラシックの常連、宮城県塩竈市からエントリーの川村倫弘氏がきっちりアイナメ3尾をリミットメイクしてフィニッシュ。

ロッド: 6'7"ミディアムヘビー・ベイトロッド
8'9"シーバス用スピニングロッド
リグ:
バグアンツ3"(カラー:#077三陸リアスレッド)[エコギア]+1/4oz.テキサスリグ


グラスミノーM(カラー:#169ウルメ、#266シロギス(夜光)[エコギア]+イワシヘッド7g[エコギア]
メソッド: 入道崎の手前にエントリー。メインは7gジグヘッドリグ+スピニングタックルで水深5〜6mラインの広範囲を探り、深場はテキサスリグ+ベイトタックルも併用しながらバイトのある所を見つけ出す戦略。水中の様子やルアーのアクションなどのイメージを大切にしながら、基本に忠実にリフトアンドフォールとリアクション狙いの釣りを展開し、リミットメイクに成功。

第3位 斉藤徹伸

 3位には40UPのアイナメを含む合計2本のアイナメをキャッチした青森県深浦町からエントリーの斉藤徹伸氏。

ロッド: ロードランナー ヴォイス 6100H・ベイトロッド[ノリーズ]
ロックフィッシュボトムRFB610L・スピニングロッド[ノリーズ]
リグ:
エコギア アクア バグアンツ3"(カラー:A02アトラクティブチャート ブラックFlk.)[エコギア]+1oz.テキサス
エスケープ ジグツイン フリップ(カラー:011ソリッドブラック)[ノリーズ]+ジグヘッド7g
メソッド: プラができなかったため、過去に行ったことのあるホテルきららか下へ。ベイトがかなり確認できたのでグラスミノーで相当粘ったがノーバイト。そこで岸際の海藻やゴロタの切れ目を狙い、フォーリング&リアクションの釣りにシフト。同じ条件でも潮流の複雑な所、水色の境目があるところを丁寧に探り、結果40cmを含む2匹をキャッチした。
 上位のリザルトをみると、ロックフィッシュエキスパート揃いの常連はフィールドがアウェイでもやはり強かったという印象です。また、注目のプロスタッフ対決では及川プロが9位、佐藤プロが12位、秋場プロが13位、伊藤プロが17位で4名が入賞という結果になりました。

 表彰式では田辺プロと入賞したプロスタッフ4名による大会分析セミナーが行なわれ、田辺プロは総評として「コンディションの悪い中、これだけのウエイイン率なら、十分ロックフィッシュの大会会場として面白い」と締めくくってくれました。
 今後、日本海ロックフィッシュの拠点として、男鹿半島が盛り上がっていく予感を感じながら、男鹿ランガンオープントーナメントは幕を閉じました。

結果

順位氏名総重量 BIG匹数
1中村 勝2090433
2川村 倫弘1570363
3斉藤 徹伸1530402
4中嶋 康文1530383
5浜 幸生1210382
6戸澤 直彦1120363
7森本 正善1000362
8佐々木 裕平770381
9及川 太一720381
10橋本 久弥690381
11石垣 宏保660371
12佐藤 雄一650371
13秋葉 勇人620371
14今野 智之610361
15成田 昌克530341
16遠藤 博道440341
17斎藤 貴弘430331
18伊藤 弘基350212
19山本 尚300291
20佐藤 浩司170201
21菅谷 憲太160221